スカイラインクーペ、10回目の6カ月点検に行く
2008年4月の最初の6カ月点検から、はや10年目。2017年4月2日、スカイラインクーペ (CKV36) の、通算10度目になる6カ月点検に行ってきた。
- 点検ばっかりしてるワケじゃない
- 吸い込まれるように横浜北線へ (そして遅刻)
- 2万5千円も払って更新しても、地図は2年前
- そして誰もいなくなった
- クルマってヤツはホントに・・・
- スカイラインクーペなんかより、やっぱりリーフ推し
- 懐かしの京浜工業地帯へ
点検ばっかりしてるワケじゃない
クルマの場合、最近このブログに書いたのは点検ネタぐらいなので「全然乗らねえくせに点検ばっかしてバカじゃねえの」と思われる向きもあるかもしれない。ま、概ねそのとおりである。
日産の点検オトク化パッケージ「メンテプロパック」を含め、毎年点検に投じている費用は結構な金額になるが、はたしてその“元”を取っているかというと、甚だ心許ない。ただ、納品請求書に記録された走行距離を前回 (2016年10月) の車検のときと比べたら、2,500km程は走っていた。へー、そんなに走ったんだ・・・。
この半年間、クルマで神奈川県外に出たのは、2016年12月にヤマハ・コミュニケーションプラザ (静岡県磐田市、往復約420km) に行ったときぐらいなので、週末・早朝のショートドライブだけでソコソコな距離を走ったことになる。
吸い込まれるように横浜北線へ (そして遅刻)
拙宅のある横浜市戸塚区から長年の御用達である日産ディーラー「神奈川日産・川崎元木店」まで遠路はるばる赴くのは、いつものことである。予約時間は午前10時。出発時刻は午前9時10分。ひどい渋滞でもない限り、40分もあればたどり着く。ぜんぜん問題ない。
首都高速を使って川崎市川崎区に行くには、神奈川1号横羽線の浅田ICで下りて産業道路を進めば良い。が、何を勘違いしたか、カーナビの指示を一切無視して神奈川3号狩場線に入る。
(あ、やっぱこっちの方が遠いわ・・・でもベイブリッジ渡った方がキモチイイし、まいっか)
でも、あんまり遠回りしている時間はない。大黒ジャンクションをぐるっと廻って同・神奈川5号大黒線を通り、生麦ジャンクションへ。そこから横羽線に戻ればコトなきを得ることができたのだが、カーナビの画面と眼前に広がる風景がどうにも一致しない。ゆえにどっちに行けばいいのかわからなくなる。“カン”で方向を決めてさらに進むと、何やら新しめな構造物と、「岸谷生麦 出口」の案内標識。ここでようやく気づいた。
(あ、ココ、このまえ開通した道路だ。このナビ古いから、こんな道路表示されるワケねえじゃん)
私のスカイラインクーペの純正カーナビは、2010年に「最初の1回だけタダで更新できるチケット」を利用して地図を更新したのが最後である。なぜなら日産の純正カーナビの場合、たかが地図を更新するだけで2万円もかかるからだ。2万って(笑) どんだけボッタくんだよ。
新東名道でさえ表示されないカーナビに、つい先日開通したばかりの横浜北線が表示されるはずもない。が、そう気づいた時にはすでに遅し。吸い込まれるように横浜北線のトンネルに入り込む。真新しく、長い長いトンネル。他車がまったく走っていないので、余計に長く感じる。そして、次の出口はなんと「新横浜」であった。戸塚から川崎に行こうとしてるのに、新横浜って(笑)。トンネルを抜け、ようやく首都高を下りると、すぐソバに「横浜国際総合競技場 (日産スタジアム)」がそびえ立っていた。何やってんだオレ・・・。
当然のごとく15分も遅刻して、川崎元木店に到着。神奈川日産・川崎元木店に点検をお願いするようになってから、はや10年。一度も遅刻したことはなかったのに。
まあでも、トンネル区間で何の景色も見えないとは言え、他車が1台も走っていない、できたばかりの“新品”自動車専用道路を走るのはなかなか気持ちが良かった。
2万5千円も払って更新しても、地図は2年前
「すみません、カーナビの地図が古くて道まちがえちゃいました」
別に誰も何も言ってないのに、川崎元木店に着くなり、応対してくれたテクニカルアドバイザーのSさんに言い訳をカマす。カーナビの地図以前に注意力・判断力がプアなだけなんだが、そんな低スペックな自分は棚に上げて、タタみかけるように
「カーナビの地図の更新って、いくらぐらいかかるんですか」
と尋ねた。2万円取られるのは知っているのだが、もう古い地図はコリゴリだ。しばらくして、“調査”を終えたSさんが私のところに来て言った。
「申し訳ございません、更新はできるんですが、いちばん最後に出た地図が『2015年版』なんです・・・いかがなさいますか?」
しかも「2万円ポッキリ」ではなく、いつのまにか値上げされて「2万5千数百円」もかかるという。地図データ自体はタダで手に入る昨今、それだけ支払っても2年前の地図。この、世間の動向や趨勢や相場を、あるいはユーザの利便性をまったく無視した対応の悪さは、いったいどういうことだろう。
しかもスカイラインクーペのカーナビ (ディスプレイ) は、センターコンソールと一体化している。オイソレとは交換などできない仕様なのだ。つまりこれは、「いつまでもそんな古いクルマに乗ってねえで、早く買い換えろ」という、傲岸不遜な日産からのメッセージなのだろうか。
そして誰もいなくなった
作業してもらっている間は、いつものように展示車の数々をひととおり堪能したり (といっても、いつもと代わり映えのしない売れセンのみのラインナップだったためあまり楽しくはなかった)、持参したiPad Proで新聞を読んだり、隣にあるトヨペット横浜川崎店に“偵察”に行ったりして *1 して時間をツブす。
通常の「点検+オイル交換」だけ、つまりメンテプロパックだけで賄える作業なら、おそらく1時間半ほどで終わるのだろうが、いつものようにディーラーが小銭を稼ぐための「点検時オススメ項目」
- クリーンフィルター交換
- エアコン洗浄
- 泡ピカ洗車撥水コート3カ月プラス
- エンジンリフレッシュ吸気系・燃料系洗浄
をすべて受け入れ、おまけに
- トランスミッションオイル交換
までお願いしたので、結局3時間以上かかってしまった。
遅刻して到着した午前10時15分頃は、ものすごく珍しいことに店内のテーブルがすべて埋まっていて (この店に通い始めて10年、初めて見た!)、(やっぱコレも「ノート e-Power」がバカ売れしてるからかなあ)なんて思ったのだが、いつの間にか誰もいなくなっていた。
クルマってヤツはホントに・・・
相変わらずのボヤけた印字に萎えつつ、請求明細を確認する。
合計金額は税込28,451円。うち、「エンジンリフレッシュ」が約1万円、「トランスミッションオイル交換」が約5千円。つまり、肝心の「走り」に関わる内容だけで約1万5千円かかった。
また、帰り際に営業さんに伝えた「リアクォーターガラスを固定している樹脂にこびり付いた水アカ?汚れが落ちない」という「今さら言ってんじゃねえよ」的な私の泣き言を受けて、テクニカルアドバイザーのSさんが水ワックスで丁寧に磨いてくれた (ありがとうございます)。
でも健闘も虚しく、やっぱり水アカは落ちなかった。しかたなく樹脂部分の交換をお願いしたのだが、
「もしかするとリアクォーターガラスごと交換になるかもしれません」
と言う (なんでだよ)。カーナビ地図の更新でさえ2万5千円も取られるのに、そんなモノ交換したら、さぞかしとんでもない金額を請求されることだろう。あなおそろしや。事程左様に、貧乏人がクルマを維持するのは大変である。
スカイラインクーペなんかより、やっぱりリーフ推し
点検がようやく終わる頃、担当の営業さん(=カーライフアドバイザー)が私のところに来て、ひとしきりクルマの話をした。
営「今年か来年、新しいリーフが出るみたいですね」
彼はよほど私にリーフを買わせたいようだ。リーフはともかく、スカイラインクーペはどうなってるのか?と水を向けると、
営「スカイライン (クーペ) の話は、ぜんぜん出てないです」
ヒトコトで話が終わってしまった。やはり、日経ビジネスオンラインに載っていたADフジノ氏の話は、ウラも取っていないヨタ記事だったようだ。ったくマイナーなクルマだからって、いい加減なこと書きやがって。
悔し紛れに、リーフ最大の欠点である「航続距離の短さ」を指摘すると、
営「今度の新しいヤツは、(航続)距離も倍になるみたいです」
うっ・・・。じゃあ今度は、個人的にキライなデザインについて指摘すると、
営「デザインのこと言っちゃダメですよー(笑) でも今度のヤツはもっとシャープって言うか、今の『プリウス』っぽくなるみたいです」
PHVの方はともかく、無印プリウスのデザインはダメでしょ。あのテールランプのグラフィックを初めて見たとき、思わず笑っちゃったもの。
営「まあでもこういう話って、誰が言ってんのかワカンナイんですけどね(笑)」
最後にオチが付いて、ふたりで爆笑したところで話は終わった。
その翌日 (2017年4月3日)、「Spyder7」という自動車関連サイトに次期型リーフのスクープ写真が載った。
このクルマがホントに次期型リーフかどうかは定かではないが、写真を見る限り現行無印プリウスってよりは、国内未発売の「3代目ティーダ」、あるいは今は亡き「2代目インサイト」って感じだろうか。
また、記事には「実質航続距離が500km~570km程度に大幅に伸びそうだ」とあるが、本当だろうか。ウソ臭い。いきなり500kmになんかできるもんなのだろうか?
一方、もうひとつの欠点である「充電時間の長さ」については、急速充電器の規格が変わって出力を3倍にすることで、充電時間が3分の1になるそうだ。
この新規格の急速充電器が普及すれば、2年前に日産リーフをお試しレンタルしたときに書いた記事で挙げた「こうなれば日産リーフは購入を検討するに値する」ポイントの2つ・・・
- 充電時間=3分の1
- 航続距離2倍
を克服することになる。
どうせ、ヘタレ日産に「INFINITI Q60≒次期型スカイラインクーペ」を売り出す勇気なんかないだろうから、次期型リーフがどんなスペック・どんなデザインで登場するのか、とりあえず楽しみにしておこう。
懐かしの京浜工業地帯へ
大枚1万5千円を払ったオカゲで、「走り」がすこぶる快適になった。3.7リッターV6エンジンの吹け上がりも軽やか・・・ま、これは概ねプラシーボだが、シフトチェンジ・・・特に「ロー→セコ」の“スコスコ感”がかなり増した。マニュアル・シフトは、“スコスコ感”がすべてなのだ。
あまりにキモチイイので、少し遠回りして帰ろう。そうだ、川崎在住時代にいつも行っていた、京浜工業地帯のプチドライブコースに久しぶりに行ってみよう。
平日はバカデカいトラックで埋め尽くされるこの辺りは、日曜日の日中はヒトもクルマもほとんど通らない。
トラックが通る前提だからか、道幅もゆったりしている。信号も少ない。東京も神奈川も狭いようで広いが、こんなにストレスなく走れる一角はなかなかない。
戸塚は田舎のくせに、こんな道路ないもんなあ・・・。
(おわり)
*1:「プリウスPHV」が見たくて行ったのだが、展示されていたのは「無印プリウス」だった。がっかり