ヨノナカバカナノヨ
去年のワールドカップの頃だっただろうか。
「日本人はスバラシイです」キャンペーンが流行ったのは。
「サッカー場から帰る前にゴミ拾ったのは日本人です」みたいなヤツ。
そんなに日本人はスバラシイのか?
私の地元の川崎市も、勤務先の千代田区も、もう随分前から路上喫煙禁止だが、未だに歩きタバコをしてるヤツはいくらでもいるし、吸い殻のポイ捨ても一向になくならない。「自転車は左側通行です」とメディアがいくら言っても、右側を、歩行者をかすめるようにして爆走するヤツは後を絶たない。
「ながらスマホはやめましょう」とキャリアがキャンペーンをはっても、視線を下に向けたまんまのヤツが前から歩いてくる。
人生は、ガマンの連続だ。
人生は体で思い知らされる
私がこの生涯で最も好きな映画である「Drugstore Cowboy」で、マット・ディロンが”ガキ”に殴られながら、モノローグで語るセリフである。
いちいち腹を立てていたら、身が持たない。
いちいちキレていたら、いつ誰に刺されるかわからない。
ぐっとこらえて、その場をやり過ごす。
そんなとき、最近アタマの中で流れてくる曲がある。
上から読んでも下から読んでも
ヨノナカバカナノヨ
私が最も尊敬する稀代の作詞家、阿久悠先生の究極的に極上な歌詞を自分に言い聞かせて、ぐっとこらえる。
世の中の大半は、”バカ”でできている。