賃貸マンション暮らしがヒャクパー電気自動車・日産リーフを試す(4):乗り心地・ハンドリング

車歴が少ないとはいえ、「低性能4WD → 高性能FF → (日本車としては)高性能のFR」 と乗り継いできて、軽やミニバンやハイブリッド等をチョイノリした経験がある私なりに、シロートでは表現が難しい「乗り心地」や「ハンドリング」について書いてみる。 

乗り心地・加速感=異次元の乗り物

「異次元」イメージ図(笑)。f:id:ToshUeno:20150513163040j:plain

乗り心地と加速感

「ギヤがないスムーズさ」がもたらす乗り心地や加速感は、まさに異次元の乗り物である。これは例え12気筒さらには16気筒であっても(もちろんどちらも乗ったことは無いけど(笑))、エンジン搭載車では実現不可能だと思う。

特に「なめらかなアスファルト」を走ると、エンジン搭載車との違いを五感で感じることができる。

デフォルト設定である「ECOモード」だと随分もっさりしていて、かったるい感じがするが、それを解除するとモーターならではの強大なトルク感と加速感を得ることができる。

サスペンションと低重心

こちら↓のインプレッションには「サスは固い *1 わけではない」とあるが、

私は固いと思った。さらに、このITmediaの記事では「低重心が大きく影響している」とあるが、低重心なだけでは高速道路を100km/h前後で走るときやコーナーを曲がるときのあの感じは得られないのではないだろうか。

また、「低重心」と言うことで言えば、それによって「車重=1,400kg台」のクルマとは思えない“しっとり”かつ“どっしり”した乗り心地は、それによって得られているのだと思う。

 

振動とは何なのか

動力がモーターなので当然と言えば当然なのだが、クルマ自体が発生させる振動は皆無である。

私が所有している二輪車は「M109R」というオートバイの中でも取り分け振動が多い車種である。以前は「振動・鼓動こそ乗り物の醍醐味である」と思っていたのだが、年齢を重ねて体力が落ちてくるとともに「振動が不快だ」と感じる瞬間が増えてきた。

よって、昨日日がな一日このクルマに乗って、その振動の無さが非常に心地よく、かつとてもありがたかった。それはつまり、振動・鼓動を喜々として受け入れてきた自分の感覚が変化してきたことを受け入れざるを得ない経験でもあった。

 

ハンドリング

直進時の加速感や乗り心地は異次元の乗り物だが、ことハンドリングについて言えば「FF車そのもの」である。日産車で言うと「マーチ」や「ノート」等の100~200万円台のクルマとほとんど変わらない。
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FR車と比較しても意味はないとは思うが、例えば交差点を右左折する際、スカイラインクーペならハンドルを45度程度“クイッ”とヒネレば曲がれるところを、FF車だと90度以上回さなければいけない。日産リーフも同様である。

さらに、ハンドルはものすごくダルな印象。遊びが大きすぎる。「狙ったポイント」にクルマの鼻先を向けるのにも慣れが必要。

これらは、日産リーフに対する開発スタッフの「思想」にもとづいて“あえて”そうしているのかも知れないが、いちクルマ好きとしては、ハンドリングに関しては「何かいろいろもったいないなあ」というのが正直な感想。もしこのモーターユニットでFR車を作ってくれたら、さぞかし楽しいクルマができあがるだろうに、と想像してしまう。

 

ブレーキ

ブレーキは「ギューッ」って感じでよく効く。また、止まるときに「ヒューゥオォォ~ン」という音がするのは、何度聞いてもおもしろい。

ただ、私のポリシーである「クルマが完全に止まりきるまで、車体を上下に動かさない」を貫こうとすると、ちょっと難しい。最後まで踏み込まないと止まらないし、止めようと思って思い切り踏み込むと「カクッ」となってしまう。

こういう挙動は「回生ブレーキ」の仕様に因るモノなのだろうか。

(つづく)

 

*1:“堅い”は誤字だと思う