賃貸マンション暮らしがヒャクパー電気自動車・日産リーフを試す(9):ツーリング復路篇後篇

4回に渡って書いた、電気自動車「ツーリング篇」もこれで最終回。 

いかに航続距離を伸ばすか

復路のテーマは「いかに航続距離を伸ばして、いかに充電回数を減らすか」である。

追い越しのためにアクセルを踏み込んだり、追越車線を走るクルマのペースに合わせたりすると、とにかくバッテリの減りが早まる。つまるところ、航続距離を伸ばすためには「いかに低速で、いかに一定のペースで走るか」ということに尽きる。

竹原肉店を出た時点で「バッテリ残量=73%」「トリップメーター=324.2km」。f:id:ToshUeno:20150513153920j:plain

竹原肉店からすぐに国道49号に入り、さらに会津坂下ICから磐越道に入る。高速道路の“左端”を、85~90km/hの一定の“低速”でひたすら走り続ける。
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磐梯山SA。f:id:ToshUeno:20150513161941j:plain
時刻は16時20分頃なのに、地元のサラリーマンの皆さんが大挙してアブラを売っていた。まだぜんぜん業務時間じゃないの? それともこの辺は既にサマータイム実施中なのだろうか。いずれにしても、この時間帯にこんなところでのんびりできるなんて、なんて恵まれているんだろう。

 

復路最初の充電

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復路最初の充電は、あらゆる面でいちばん安心な日産ディーラーで行った。

時刻は17時、当然営業時間内なのでスタッフに「充電させて欲しい」旨を伝える必要がある。窓口にいるスタッフの皆さんの注目を一身に浴びながら、「充電していいですか?」とお断りを入れる。

充電を開始してすぐにクルマを離れ、周辺を散策する。

周りには回転寿司屋が数件。30分という、長いような短いような中途半端な時間をツブせるような種類の店はない。福島日産・須賀川店の周囲をグルッと廻ってクルマに戻ってようやく、充電器に貼り付けてある「クルマを離れないでください」という注意書きに気づく。ごめんなさい。まったく見てませんでした。

 

トラックのケツをひたすら追いかける

「いかに低速で、いかに一定のペースで走るか」を考えると、いちばんいいのは低速のトラックにくっついて走ることである。それにしても、「追い越しは一切しない」と自分自身に課すと、70~75km/hで走っているトラックが多いことに改めて気づく。いくらなんでも遅すぎる。f:id:ToshUeno:20150513165850j:plainデカい車体を揺らしながら、凶暴なまでのスピードで前車を追い立てるように走り続けるアホトラックには閉口するが、あまりに遅いのも考えものだと思う。

が、いちいちスピードを上げて追い越すと、バッテリの減りが早まるので極力追い越しは控える。

 

都賀西方PAで日産リーフにブチ抜かれる

すっかり暗くなり、バッテリ残量がそろそろ心許ないと感じてきた頃。都賀西方PAに「急速充電器あります」のサインがあることに気づく。

よし、この辺で充電しよう。

入口まであと約200mほど。そろそろ左にウインカーを出そうとしていた、その時。日産リーフっぽいテールランプが、ものすごいスピードで追い越して行った。
後ろから来た日産リーフに乗ってるヤツが、私のクルマ(借)のテールランプを見て「あ、リーフだ!追い越して先に充電スタンドに入っちまおう」とでも考えたんだろう。

都賀西方PAに入って確認すると、案の定充電スタンドには「ただいま到着しましたぁ」って感じの日産リーフが駐まっていた。まあでも、ギリギリで割り込んだのならともかく、スピードは出ていたとは言え安全な距離を保って追い越していったので、文句は言えない。セコい野郎だとは思うが、世の中、ずる賢いヤツがトクをするので仕方ない。

とっととあきらめて、「次のSA・PAに充電スタンドがなかったら、佐野市内の日産ディーラーに行こう」と、都賀西方PAを後にした。

 

佐野SAで正規の料金を払って充電

ありがたいことに、佐野SAにも充電スタンドがあり、今度は“割り込まれる”ようなこともなかったので無事充電スタンドに駐車する。

が、充電器に貼ってある説明書きの文字が小さすぎて、読めない(笑)。老眼、ここに極まれり、である。トシはとりたくないねえ・・・

説明書きを読むのはあきらめて、端末を見ると、なんちゃらカードの他にパスワード入力でも利用できそうである。早速、日産ディーラーで営業さんに聞いたパスワードを入力する。お・・・使える・・・・?

「認証エラーです」

ま、そりゃそうか。日産製の急速充電器じゃないし。

しょうがないので、必死になって説明書きの細かい文字を解読する。どうやら「『ジャパンチャージネットワーク』で検索しろ」と書いてあるようだ。老眼でも、スマホの文字は読めるので、あとはスムーズに「ビジター会員登録」とやらを完了して、無事パスワードをゲットすることができた。f:id:ToshUeno:20150513195656j:plainビジター会員登録時、カード番号を入力したので料金は請求されると思うが、いくらだったかはわからない。充電器に貼ってあった説明書きに明記されていたのかも知れないが、もう細かい文字は読む気にならなかったし。

さすがは平日夜・東北道のサービスエリア、レストランもガラガラだったが、帰ってからかみさんの晩飯を食べたいので、ここでは「コーンスープ」と「レッドブル」、さらに「メガシャキ」で空腹をごまかした。

約30分で「バッテリ残量=89%」まで充電。自宅まで残り100kmちょっと。これであとはもう充電しなくても帰れるだろう。f:id:ToshUeno:20150513202814j:plain

 

充電内容まとめ

ちんたら走ると眠くなるものだが、メガシャキのおかげで?それほど眠気に襲われることもなく、心配していた首都高の渋滞もなく、22時過ぎ、無事帰宅。

川崎~会津坂下間の往復距離=666.4km。
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充電内容は下記のとおり(出発前の日産ディーラーでの充電は除く)。

No.

名称 料金 制限 連絡 バッテリ残 走行距離 備考
1 道の駅みかも 無料 有:80% 80% 104.0  
2 お菓子の城 那須ハートランド 無料 89% 206.2  
3 会津若松市役所 無料※ 有:80% 不要 80%  306.9 協力金要請あり*1
4 福島日産・須賀川店 無料 93% 416.5  
5 佐野サービスエリア 有料 不要 89%  560.2  

走行距離のアタマ1桁が、1・2・3・4・5となっているのがおもしろい(もちろん狙ったわけではない)。また、No.4と5の間の走行距離が「560.2-416.5=143.7km」と、かなり伸びているのが興味深い。

そう、まさに「低速かつ一定の速度で走るのが、航続距離を伸ばすコツである」ことを実証したのである!(だからもうとっくにみんな知ってます)

(つづく)

 

*1:「充電器ヨコに設置されている箱に500円を入れろ」と書いてあるだけなので無視もできる