雨つづきの9月に、9月の歌を歌う
新川崎駅のホームに降り立ったとき、既に日付が変わっていた。
いま「悪いニュース」で話題の川崎市幸区は、土砂降りの雨。
タクシーに乗りたくなるほどのひどい降りようだったが、そんな経済的余裕もないので自粛した。
ヘソの辺りから上を除いて、腕も下半身もズブ濡れになりながら深夜の道を歩く。
「9月の歌」を歌いながら(脳内で)。
「9月の歌」といえば
九月の雨/太田裕美
「9月の曲」と聞かれて最初に思い浮かぶのは、やはりこの曲である。
せつないメロディーと、まるで一篇の短い小説のような歌詞。その完成された作品をより一層際立たせる、卓越したボーカル。
70年代アイドル歌謡の金字塔である。
September rain rain
九月の雨は冷たくて
September rain rain
想い出にさえ沁みている
- 松本隆 「九月の雨」
ちなみにこの曲については、1回記事に書いてるんだけど。ま、何回でも書くよ、私は。
しかしこれだけ雨の日が続くと、この曲しか脳内には流れてこなくなる。おまけに、まだ9月上旬だってのに、この歌詞のように、その雨滴が本当に冷たい。
いったいどうなっとるんだ、この天候は。
九月になったのに/RCサクセション
私は夏の暑さが好きなので(というかそう自分に言い聞かせているので)、9月と言えば、本当はこの曲の方がしっくり来る。
「終わらない夏」と「帰ってこない恋人」へのイラだちを、今にも泣き出しそうなボーカルで表現した、清志郎さんの初期の名曲である。
九月になったのに
大嫌いな夏が続いてる
九月になったのに
暑苦しい毎日さ
- 忌野清志郎「九月になったのに」
日本の9月は、この歌詞のように「大嫌いな夏が続いてる」状態でなければいけないのに、このところの寒さは、「このまま秋になっちゃうんじゃないか」と不安になってくる。
まだ今年の夏は、どこにも遠出してないのにさ。
9月には帰らない/松任谷由実
稀代のソングメーカー・ユーミン様の、どちらかと言えば地味なアルバム「紅雀」の最初に収録されている、どちらかと言えば地味な曲。静かなメロディーが、過ぎゆく夏の寂しさを表現している。
無口な人は 夏の日のはかなさを
うまく言えずに バスの窓おろす
今はもう 負けないわ
9月には帰らない
- 松任谷由実「9月には帰らない」
身体が年老いてきて暑さに耐えられなくなっているのに、それでも、「夏がずっと続いて欲しい」と私は思ってしまうのだ。
いくつになっても、夏が終わるのは寂しい。
もっといろいろあると思ったのに
歌詞検索サイトで、「九月」「9月」で検索して、その2文字をタイトルを含む曲をチェックしてみたが、私が知っているのは上記のたった3曲だった。
おかしい。5曲はあると思ってたのに。
「セプテンバー」「September」まで仲間に入れれば、
- すみれSeptember Love/一風堂
- September/竹内まりや
これで5曲だ。まあこの2曲は特に好きじゃないからどうでもいいけど。
・・・っていうか、この記事の内容自体がどうでもいいか(笑)。
まあとにかく、9月は、終わりゆく夏を名残惜しむ、大切な時季だ。
ゆっくりと、少しずつ、ひと雨ごとに涼しくなって欲しいのに、「ひと雨」が10日もつづくんじゃあ、夏があったことさえ忘れてしまう。
天候ばっかりは人間にはどうしようもないけれど、このヘンな天候がCO2によるものならば、クルマやオートバイに乗るのに躊躇してしまう・・・
・・・っていうか、ハナからぜんぜん乗ってないんだけど(笑)。