iPad Proを買った(4):アプリインプレ篇 その1
雑誌系アプリでは、画面が大きくなったことによる種々のメリットを実感できた。
でも、せっかく大枚はたいて買った「iPad Pro」なので、ただ雑誌を読むだけではもったいない。 というわけで、他のアプリのインプレションも書いてみよう。
なお、「iPad (第3世代)」を「iPad 3」と表記するのは前回と同様である。
日本経済新聞 紙面ビューアー
まずは、雑誌系アプリと“似て非なる”新聞ビューアーから。
平日はほぼスマホで使用しているので、iPadでは休日しか使用しない「日本経済新聞 紙面ビューアー」だが、同じアプリなのに、Android版とiOS版とで違いがあり、さらにiOS版はiPadとiPhoneとで微妙に違いがあって、それぞれを比較するとけっこうおもしろい。
その中で、私が一番使いやすいと思うのが「iOS+iPad版」なのだが、「iPad Pro」で画面がデカくなってから、使い勝手が多少変わった。
良くなったところと、良く“なり過ぎて” 逆に使えなくなったところがあるので、それらを紹介する。
1面全体表示
画面がデカくなったことで、1面全体を表示しても、かろうじて記事が読めるようになった。
Retinaディスプレイの高解像度をもってすれば、「iPad 3」でも文字が潰れたりすることはないが、あまりに文字が小さすぎて読む気にはならなかったのだ。
ただし、私は48歳の“ビギナー老眼”なので、あくまで「読もうと思えば読める」というレベルである。若くて視力に不安のない人なら、もしかすると「楽に読める」レベルなのかもしれない。
若いって、すばらしい。
横見開き表示
「iPad 3」の画面サイズでは、よもややってみようとさえ思わなかった横見開き表示だが、「iPad Pro」の画面サイズならもしかして読めるかも?と思ってやってみた。
結果は「NG」。
Retinaディスプレイの高解像度をもってしても、文字が潰れてしまって読めない。
ま、さすがにこれは無理か。
テキスト表示機能
良くなり過ぎて逆に使えなくなってしまったのが、テキスト表示機能である。
「何が使えないのか」というと、「文字が大きすぎて、かえって読みにくい」のだ。
「iPad 3」でテキスト表示機能を使っていたときは、「もうちょっとフォント大きくならないかなあ」と思っていた。でも残念ながら「日経紙面ビューア」には「テキスト表示時のフォントサイズを調整する機能」がないので、ガマンして使っていたのだ。
それが「iPad Pro」では大きくなり過ぎて、逆に読みにくくなってしまった。
過ぎたるは及ばざるがごとし。大は小を兼ねず。
世の中、なかなかうまくいかないものである。
なので、「日経紙面ビューア」開発者のみなさま、どうか「テキスト表示時のフォントサイズ調整機能」を追加していただけると幸いです。
「iPad Pro」における日経紙面ビューアの使い方
テキスト表示機能が使いにくくなってしまったので、「iPad Pro」で日経紙面ビューアを使う場合は、読みたい記事をダブルタップして、そのまま(テキスト表示機能は使わずに)読むのがもっとも快適に読める。
これは[設定]-[操作]-[紙面の拡大率]がデフォルトの[記事全体を表示]になっていることが前提だが、ただしこの場合も、多少の微調整が必要となる。
三~五段組の記事なら、ダブルタップだけで“ちょうどいい”サイズに拡大表示される。
それが六段組以上になると、そのまま読むには少し文字が小さい。
よってこの場合は、ピンチアウトして画面を拡大する必要がある。
新聞のレイアウトは、いわば“自由気まま”なので、記事によっていちいちピンチアウトする必要が生じるのは、けっこうめんどくさい。
そこで[紙面の拡大率]を最小の[90%]に設定して、ダブルタップ時の表示比率を一定にしてみたのだが、その最小値でも「iPad Pro」の画面サイズではデカすぎる。
でもしばらく使ってみたところ、
[紙面の拡大率=90%]に設定して、文字が大きすぎる場合は、少しだけピンチインして表示を縮小するのが一番使い勝手がいい
という結論に達した。
というわけで「日経紙面ビューア」開発者のみなさま、どうか[紙面の拡大率]の設定最小値として、[70%]を追加していただけると幸いです。
(つづく)