2015年、ツーリングで見たこと・感じたこと
今週のお題「今年見に行ってよかったもの」
「ツーリングブログ」のウソ
どうも、「オートバイ/クルマでのツーリングを主とした」などとサブタイトルで謳いながら、今年は片手で余るほどしかツーリングに行かなかった者です。
本当は、カテゴリ毎にブログを分けるのが“ツウ”のやり方なんでしょうが、設定とかめんどくさいじゃん?・・・というわけで、現在に至ります。
「今週のお題」にカコツけて、今年行った数少ないツーリングの中で、いちばん記憶に残る・・・というか「オートバイ+泊まり」で行った唯一の、「裏日本海沿いツーリング」についてふり返ります。
裏日本海沿いツーリング
やっぱり「です・ます調」は書きにくいな。
というわけで、ここからいつもの「だ・である調」に戻す。
1日目はただの「移動日」なので割愛して、2日目の出来事からふり返る。
裏日本海沿いツーリング:2日目
2日目のいちばんの思い出は、
キャンプ場選びにさんざん迷って、結局「マリンパーク多古鼻」にとっぷりと日の暮れ切った午後7時半に辿り着き、先に風呂に入った後、サイトに設置された照明を頼りに午後9時少し前テントを張り終えたこと
だろうか。
なんか全然楽しそうじゃないな(笑)
「マリンパーク多古鼻」では、宿泊料として1,650円も徴収されたワリには、「“自分たちだけの世界”の中で生きている人たち」とハチ合わせになったばっかりに、不快な想いばかりが記憶に残った。
やっぱり、全然楽しそうじゃない(笑)
裏日本海沿いツーリング:3日目
目立ったトピックもなかった2日目に対して、3日目は(私としては)盛りだくさんな内容であった。
なので、たった1日のツーリング記録を、3回に分けて書いた。
多古鼻のすばらしい朝焼けの景色を見た感動も冷めやらぬまま、“国宝”「松江城」を見に行った。
私が訪れた時点(2015年5月2日)ではまだ国宝ではなく、今年7月に国宝に指定されたのだが、その一報を耳にしたとき、なんとなく「先物買い」したような気分になって、ちょっとうれしかった。
たまたま、少しだけ先に行っただけなのに(笑)
3日目の「昼の部」の 記事が、私の中では一番好きである(もちろん、誰の評価も受けていないが)。
特に、なんでもない道端の風景を
案山子。
自撮り。
撮り鉄。
と写真付きで書いた「海沿いツーリングの楽しみ方:その他」の章が好きなのである。
こういう、その場で見た自分にしかわからない「なんでもない風景」を、表現豊かに伝えられるようになりたくて、日々こうしてブログを書いているのだが、なかなかどうして、ウマくならない・・・
・・・というか、そもそもツーリングに行かなければ、記事自体が書けないのだが。
3日目の最大のハイライトは、「須佐湾エコロジーキャンプ場」である。
私のプアなキャンプ経験では説得力も何もないだろうが、ここは本当にいいキャンプ場だった。
という理由ももちろん大きいが、
- キャンプサイトが二層構造になっている、というハード面の良さ
- 運営しているおばちゃんが皆いい人達、というソフト面の良さ
も、重要なポイントだったように思う。
「漆黒の稜線」と「祭の夜」と
「今年見に行ってよかった」のは、この夜のことである。
暗い夜空。そこに描かれた山の稜線。
夜空よりも暗く沈む山の漆黒。様々な“黒”に囲まれ、包まれながら、オートバイのライトだけを頼りに闇の中を進む。
テントを張り終えて仮の「我が家」をこしらえてから、10km以上も離れた温泉に行った、その「我が家」への帰り道。キャンプ場というものは、フツーは街中にはないので、必然的に真っ暗闇の中を「帰宅」することになる。
その時に目にした、真っ黒な空よりさらに黒い山の稜線が、今年最も記憶に残る景色となった。
普段せわしい都会で仕事に追い立てられ、すっかり忘れてしまっていたノスタルジアが、その記憶と結び付いている。
漁り火。月明かり。かたわらのマシン。
やわらかな風の音。子供たちの笑い声。この上なく幸せな夜は、どんどん更けていく。
そして、この夜限定の「我が家」から目にした景色と聞こえてきた音、そしてそれらを「祭」と表現したキャンプ場のおばちゃんの言葉が、大切な思い出として記憶に残った。
私のような、しがないサラリーマンにとって、遠い場所というのはなかなか行けるものではない。なかなか行けないからこそ、その時に見た景色や耳にした音が、稀少な記憶として残るのである。
今年は結局、オートバイではこのGWにしか遠出はしなかった。
来年こそは、できるだけ遠出しよう・・・
と、去年も同じようなことを書いた気もするが、そんなことを夢想しながら、跨がりもしないオートバイのために、駐車場代の1万円を毎月ドブに捨てているのである。