「伊豆半島一周」という、修行の旅に出た
「ツーリング」とタイトルに入れると、どこか楽しげな響きがあるので、あえて「旅」とした。しかも、今回は圧倒的に「苦>楽」だったので、「修行の旅」とした。
少々大げさではあるが・・・
季節は冬だというのに・・・
「遅くても午前8時までには出発しよう」と思って、私としては驚異的に早い午前0時15分頃に就寝したのだが、午前3時半頃ヘンな夢を見て目が覚めてしまい、そこから午前5時半頃まで眠れなかった。なんだかなあ・・・
結局、ベッドから這い出たのが午前8時15分過ぎ。
「昨日の分のブログ書いてねえなあ、どうしよっかなあ」と迷ったが、「ま、ネタは決まってるし、帰って来てから書けばいいか」ということで、グダグダ準備をして、午前9時59分にようやくガレージ(借)を出た。
季節は冬。日没時間は16時半頃なのに・・・
あいも変わらずワンパターンなルートで
このブログでも2回ほど「伊豆半島一周ネタ」を書いているが、毎回ほぼ同じコースを通り、毎回同じような場所に立ち寄る。つまり、
この2年前の大晦日に書いた記事と、写真もほぼ同じ(笑)。
大都会ならともかく、伊豆の田舎の風景が2年やそこらで変わるはずもない。
ま、「2015年・年末の、伊豆の風景」ということで勘弁してください。
汐吹公園
横浜新道を抜け、「今日は空いてるだろう」という期待も虚しく、相変わらず渋滞の国道1号・戸塚周辺を「だから人口増やすなら道路も拡張しろよ!」と独りごちながらスリ抜けで突破し、新湘南バイパス~西湘バイパスで神奈川を抜けて、熱海海岸自動車道を通る。
まいどおなじみ、「汐吹公園」にて最初のトイレ休憩。ここまで来るのに2時間以上かかり、時刻は既に午後12時40分。日没までに伊豆半島を一周するには、あまりに遅すぎる。
稲取温泉
キラキラと輝いてく海面の間に、稲取温泉がポコッと顔を出していた。
俯瞰で眺める海に囲まれた温泉街は、どこか風情がある。実際にその場所に行くと、ただのゴミゴミした街なのだが。
そして、太陽が低い位置に顔を出している。冬ならではの風景だ。
凛とした冷え切った空気が、景色をまた違ったものに見せてくれる。
温泉にも食べ物にも興味のない私にとって、クソ寒い冬のツーリング、もとい、「旅」をする唯一の意義は、こういった“冬ならでは”の風景を拝めることにある。
尾ヶ崎ウイング
お手軽絶景ポイント・尾ヶ崎ウイングはいつも人が多くてスルーするのだが、今回は久しぶりに立ち寄ってみた。さりげなく整備された花々が美しい。
弓ヶ浜
“ザ・観光地”・弓ヶ浜はいつも以上に人が多く、特に若者たちが多いように思った。こんなところで年末を過ごせる人たちは幸せだ。
裏石廊崎
ここもまた、まいどおなじみ“裏”石廊崎。ここの海の碧は、いつも深い。特に冬は、一層その深さを増すのだ。
南伊豆町入間
通称「静かの海」。私が勝手にこう呼んでいるだけなのだが。
珍しく風もなく、辺りを静寂が包んで・・・と感傷に浸りたかったが、近くで若者たちの集団がワイワイガヤガヤやっていた。早く帰れよ。
南伊豆町伊浜落居
丸山トンネルを抜けて、宇留井大橋へ。橋の修復工事中で足場が組まれていたので、せっかくなので(勝手に)降りてみた。通常は、この位置で写真は撮れないので。
雲見温泉
伊豆半島の西側に抜け、いよいよ駿河湾越しの富士山を眺める。
残念ながら雲がかかっていたが、その威風ある姿を拝むことができた。
富士山が見たい
このクソ寒い中を走ってきて、最後に見たいのはやはり「駿河湾越しの富士山」である。
雲見温泉では文字どおり雲がかかっていたが、あの雲はきっと消えるはずだ・・・はずだ・・・はず・・・
と願いながら走り続けてきたが、なかなかいいポイントがなく、いいポイントがあっても人で埋め尽くされていて停まる気にもなれず、“あっ”という間に陽が落ちてしまった。
「海のほてる いさば」越しにようやく拝むことができた時には、17時を過ぎていた。
「うーん枝がジャマだなあ・・・」
というわけでさらに少し進んで、ようやくジャマなものがないポイントに辿り着いた。もう完全に露出不足。安物コンデジでは、これが限界だった。あと1時間早く出発していれば、美しい富士山を拝むことができただろうに。
そしてあとは暗闇の中、ほど良くない緊張感を携えながら、ただひたすらグネグネ道を走り続けた。
2015年 年納め・伊豆半島一周まとめ
毎回毎回、ツーリング、もとい、「旅」が楽しいとは限らない。今回のように、いろいろうまく行かない時もある。「何がいけなかったのか」を省みて次回に活かしていけば、失敗は減っていくはずなのだが、それができないのが私のアホなところだ。
それでも、考えようによっては、楽しくなくてもいいのだ。そのツラさを克服して、無事に帰還して初めて気づくこともあるからだ。
この季節の、夜間の高速道路の走行はほとんど修行である(装備がプアなので)。それでも今回も、「修行区間」約200kmを走りきった。そして、タチゴケしそうになること2回。装備重量400kg超の巨体を、いずれも踏ん張って持ちこたえた。脇道から“ノールック”で出てきたアホ車のために急ブレーキをかけること1回。的確な急制動で難を逃れた。
はたして、こんなことをいつまで続けられるのか。オートバイに跨がることとは、加齢による種々の衰えとの闘いである。
東名川崎ICで降りるといつも立ち寄る「昭和シェル石油・セルフ木月SS」で、ようやく初めてこの旅の飲食物を摂った。一切飲まず食わずで、約10時間走り続けていた。
ポッカサッポロ謹製「じっくりコトコト濃厚オニオンコンソメ」。期待したほどには、おいしくなかった。
- 走行距離=427.8km
- 平均燃費=18.5km/L