読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

川崎ラプソディ (2):身近で起きた犯罪をふり返る

「思い出も交えながら、残り少ない川崎での日々を語る」2回目。今月末には引っ越してしまうので、川崎で暮らすのもいよいよ残り2週間と少しになってしまった。毎朝毎晩、寂しさを噛みしめながら、川崎の街を歩く私である。 

toshueno.hatenablog.com 

今回は、自分に降りかかった災難も含めて、身近で起きた川崎の犯罪について書く。



 

3つの重大事件

まずは、現住所である川崎市幸区を始めとして、近場で起きた重大事件について書く。

川崎信金猟銃強盗殺人事件

私たち夫婦が川崎市幸区に引っ越してきたのは、2000年8月。「川崎信金猟銃強盗殺人事件」が発生したのは1999年の9月なので、ちょうど1年が経とうとしていた頃である。

引っ越して間もない日曜日の昼下がり、ひとりの刑事がやって来た。賃貸マンションから徒歩約2分の川崎信用金庫(通称「かわしん」)遠藤町支店で強盗殺人事件があり、その目撃者を探していると言う。近隣住民の目撃情報を集めるとともに、いわゆる「ローラー作戦」で、近所に不審な人物がいないか洗い出していたのだろう。

「これは公開されていない写真なんですけどね」と言いながら刑事が差し出した“ナマ写真”には、猟銃を手にした犯人の姿がハッキリと映っていた。その写真が持つ“臨場感”に、背筋が寒くなった。

www.police.pref.kanagawa.jp

銀行強盗犯によって当時の副支店長が射殺されたのだから、かなりの重大事件だと思うのだが、刑事が拙宅に訪ねて来るまで、私は事件のことをまったく知らなかった(恥)。「まだ引っ越してきたばかりなんで、ぜんぜん知らないんですよ」と答えると、刑事は「じゃ、何かありましたら連絡ください」と言い残して、そそくさと帰って行った。

その後、「かわしん遠藤町支店」には、口座をつくったりカネを借りに言ったりと何度となく訪れたが、そのたびにあの“ナマ写真”のことを思い出して薄気味悪くなった。(当然のことではあるが)職員の方々が皆、平然とした様子で仕事をしているのが、何か不思議な感じがした。f:id:ToshUeno:20160416091211j:plain
事件発生から、もう17年もの年月が過ぎようとしている。犯人は、いまだに捕まっていないという。事件は既に、全国的にはおろか、幸区民の記憶からも消え去ろうとしている。

川崎市中1男子生徒殺害事件

この事件からは1年ちょっと経つが、裁判の判決が出たのがつい最近のことなので、記憶が蘇った人も多いだろう。事件が起きた河川敷はお隣の川崎市川崎区だが、プータローでヒマだった時期(転職期間中ね)に、何度か散歩に行ったことがある。

ところでこの事件に関連して、林真理子が週刊誌の連載コラムで被害者の母親を

  お母さんがもっとしっかりしていたら、みすみす少年は死ぬことはなかったはず

と責めたそうだが、責めるべき視点が間違っている。

bylines.news.yahoo.co.jp

母親は懸命に働かざるを得なくて子供を注視する余裕がなかったのだから、それは責められるべきことではない。さすが、自分のアグリーなビジュアルをカバーするだけの才能に恵まれ、それによって“女”を武器にすることなく(というか、そもそも“女”を武器にできずに)名声を欲しいままにしてきた人はモノの見方が違う。

この事件の最大の不幸は、親の都合によって川崎の“ガラの悪い地域”に引っ越してこざるを得なかった少年の境遇であり、責められるべきは、自分たちの都合で西ノ島での少年の幸せな生活を奪ってしまった両親である。どんな事情があったかは私はもちろん知らないが、どんな事情があったにせよ、せめて子供たちが義務教育を終えるまでは、島に留まる選択をすべきだったと思う。

ひとつの選択によって、思いもよらない結果がもたらされることもある。それが人生である。

両親も自分たちの選択を悔いていることだろう。 こんな最悪な不幸と比べたらチッポケ過ぎて「わかる」なんて言うのは非常におこがましいが、私も数々の過ちを繰り返してきたので、両親の艱難辛苦はいかばかりであろうと思う。

川崎老人ホーム連続殺人事件

事件現場である老人ホーム付近は一時期頻繁に通っていた場所で、昔はデカい駐車場だったと記憶しているが、いつの間にかあんな建物が建っていた。

胸クソの悪い事件の報道に合わせて、「川崎市幸区」という自分の住所が表示・連呼されるのは、あまり気分のいいものではない。

「老人ホームの高層階のベランダから、人間を投げ飛ばす」「しかも3人も」って、かなりとんでもないことだと思うのだが、その“とんでもなさ”に対して事件の採り上げられ方が割合静かだったのは、乱暴な言い方をしてしまえば、被害者老人を預けた側も「ピーーー(※ココはさすがに自粛)」と思っているからだろうか。それとも、被害者が3人に及ぶまで“事件”にまったく気づかなかった神奈川県警のテイタラクを握りつぶすように、“上からの圧力”でもあったのだろうか。

そしてこの事件の報道で印象的だったのは、事件に合わせて「介護施設の現場の過酷さ」が採り上げられたことだ。「たった職員3人で、80人もの入所者の面倒を一晩中みなければならない」的な報道である。

よもや報道する側も、「労働現場が過酷だったから犯人は人間をビルの高層階から投げ落とした」と言いたかったわけではないと思うが、そんなふうに捉えてしまった視聴者も少なからずいただろう。

いっしょに報道することによって、「事件の真相」と「介護施設が抱える問題」の両方がボヤけてしまう。こんな“とんでもない”事件と、介護施設の労働環境の話は、完全に切り離して報道すべきだったと思う。

 

空き巣被害に遭った話

ヘビーな事件を3つも書いた後だと、「空き巣被害」なんてベリーウルトラライトに思えてくるが、「完全な他人が自分の知らない間に自宅に入り、中を荒らすだけ荒らしてナケナシの財産を奪っていったこと」を思い返すと、やはり虫唾が走る。

2002年12月の暮れも押し迫った頃、拙宅は空き巣に入られた。

サムターン回し

侵入の手口はいわゆる「サムターン回し」というヤツだった。
写真▼のとおり、鍵シリンダーの真横にキレイに穴が空けられていた。
f:id:ToshUeno:20160415000000j:plain
当時私たち夫婦は「サムターン回し」なる手口があることを知らなかったし、拙宅が空き巣に入られてからしばらくして、テレビを始めとしたメディアでこの手口が広く報道されるようになった。つまり、「時代の最先端」を行っていたのである。これっぽっちもうれしくはなかったけれど。

この手口に対しては様々な対策が講じられるようになって、もはや「サムターン回し」という言葉さえも死語になりつつあるように思う。

盗まれたモノ

部屋の中はグチャグチャに荒らされていた。
f:id:ToshUeno:20160413231540j:plain私は(職歴で言うと)2つ前の会社にいた頃で、当時は毎晩のように飲んだくれていて、事件当日もやはり飲んだくれていた。しかも、いつも会社の近くで飲んでいたのだが、そこは川崎からは遙か遠く離れた「東京都多摩市」であった。

かみさんから連絡が来てから急いで帰宅したとき *1、現場検証はとうに終わっていた。かみさんによれば、「たかが空き巣」に4人もの私服刑事が“現場”に来たという。
f:id:ToshUeno:20160413231544j:plain
盗まれたもので、今でも覚えているものは以下のとおり。

  • ノートパソコン(東芝「Libretto L1」)
  • デジタルカメラ(ミノルタ *2DiMAGE X」)
  • 腕時計(オヤジさんの形見のタグホイヤー)
  • 指輪・ネックレス等の貴金属類(かみさんの安物)

特に「Libretto L1」は当時とても気に入っていたので、それを盗られたのがいちばん悔しかった。
f:id:ToshUeno:20160415124601j:plain
普段は持ち歩いていたのだが、当日は今は亡き「Gateway」のデカいノートPCを職場に持参したため、Librettoの方を置いていったのだ。ま、もしLibrettoを持参していれば自宅に置いていったはずのGatewayが盗まれていただろうし、購入時の価格はGatewayの方が全然大きかったので、「痛し痒し」といったところだった。

被害総額

後日、警察官が調書を取るために拙宅を訪れた。その時にまとめた「被害総額」は、50万円ぐらいだったと記憶している。お金持ちからすればクソみたいな額だろうが、私たち夫婦にとっては大きな痛手だった。
f:id:ToshUeno:20160413231548j:plain
なお、こんなピンボケで画質の悪い写真しか残っていないのは、上述のとおりデジカメが盗まれてしまったから。遊び用に買った超低スペックのWebカメラ *3 しか撮影用の機器がなかったため。

「犯人が捕まったら教えてください」と警察官には伝えたが、ついぞその連絡が来ることはなかった。今はただ、拙宅を荒らした空き巣犯に天誅が下り、 そいつに一生涯、災いが降りかかることを願うばかりである。

 

ホームレスの皆さん、それは窃盗ですよ

空き巣に入られたときは「とんでもない所に来ちまったなぁ」なんて思ったものだが、その後は特に犯罪に巻き込まれるようなこともなく、空き巣事件から約13年半もの時間が無事に過ぎた。

ただ最近、「粗大ゴミを持ち去られる」という事案が発生した。空き巣よりもさらにショボい、“犯罪”とも呼べないような事案だが、下記のとおりコレもリッパな犯罪である。

川崎市の場合、粗大ゴミには「粗大ゴミ処理券」なるものを貼り付けて、指定の日時に指定の場所に出す必要がある。粗大ゴミ処理券は200円または500円で、市内のコンビニ等で買うことができる。

つまり、「粗大ゴミ処理券」が貼ってあるということは、「その粗大ゴミには金がかかっている」ということなのだ。だからゴミ処理業者以外の人間が、それを勝手に持って行くということは、フツーに考えてリッパな窃盗罪に当たるのである。「粗大ゴミ処理券を貼って出した時点で自治体の所有物となる」とか、そんな法律的なことはどうでもいい。私が金を払って出したものが、不当に持ち去られるのが腹立たしいのだ。

犯人はおそらく、ホームレス(またはそれに限りなく近い人)だと思われる。

かみさんによると、以下のゴミはゴミ置き場に出してからものの30分でなくなっていたらしい。

  • (ソニータイマーが発動して壊れた)システムステレオ本体
  • ビデオカードやTVチューナー等の増設ボード類
  • 大量のケーブル類 

「勝手に持って行かれる」ことに気づいてからは、収集日の前日に粗大ゴミ処理券を貼らずにゴミ置き場に出して、持って行かれないモノにだけ、処理券を貼るようにした *4

ホームレスの皆さんには、「粗大ゴミ処理券が貼ってあるモノは持って行かない」という、最低限の節度を持って欲しいものである。まあ税金もロクに払わないでノウノウと生きている連中に、節度も常識もないことはわかっているが。  

 (つづく)

 

*1:「東京都多摩市→川崎市」はどんなに急いでも1時間半はかかる

*2:当時はまだデジカメ部門をソニーに売り払う前

*3:当時から「Webカメラ」という名称だったかどうかは記憶が定かでない

*4:ただし粗大ゴミを出すには、予めネットや電話による予約が必要