戸塚に来て2ヶ月が経ちました(3):ヤマハ・NMAXを買いに行く:後篇

前回のつづきで、ヤマハ・NMAXを買いに行ったときの話。その後篇。
YSP横浜戸塚の雰囲気とか、支払に関するヨモヤマ話。

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イチゲンさんお断り?

カウンターにはひとり、常連客と思しき長身の若者が、誰と会話をするでもなく、スマホをイジって時間を潰していた。そこがまるで「自分だけの空間」であるかのように、彼の佇まいは店の風景に溶け込んでいた。

程なくして、私より確実に年長の白髪頭のおっさんがやってきてカウンターにドッカと座り込み、元気♀と、ショップ主催で実施するのだろう、ツーリングの話を始めた。

オートバイ屋っていうのは、イチゲンの客に対して、なんでこうも排他的な雰囲気を醸し出すのだろうか?

私が長年整備をお願いしている「レッドバロン川崎幸店」のいいところは、そういう「常連客の溜まり場」的な雰囲気がまったくないところだ。私と同じように、ずっと通っている客はたくさんいるはずなのだが、私が見ている限り誰ひとりとして、店員と友達のようには接していない。

 

オプションは防寒装備と防犯装備

オプションは以下の4つ。

  1. ナックルバイザー
  2. グリップヒーター

  3. ヤマハアラーム(イモビライザー)

  4. バイクカバー(Eタイプ)

1と2は防寒の、3と4は防犯のための装備。

冬場も、雪の日以外はもちろん乗るつもりだが、いちいちゴツい電熱グローブを装着するのも面倒なので、人生初の「グリップヒーター」というものを付けてみる。「ナックルバイザー」も聞くところによると「あるとないとじゃ大違い」らしいので、合わせて装備する。

冬は大キライで、もう二度と来ないで欲しいと願っているが、私がいくら願おうと数ヶ月後に必ず冬はやって来るので、せめてもの抵抗である。

このテの125ccスクーターは、プロの窃盗団に狙われることはヒャクパーないだろうが、良心の呵責もなく他人様のモノをカッパらう小僧どもに目を付けられる可能性はあるので、そういうヤカラ対策として「イモビライザー」を装着する。

バイクカバーは、5,000円ケチったら防炎素材のヤツだった。帰宅後に気づいたのだが、注文し直すのも面倒なのでそのままにした。戸塚の治安がいいのか悪いのかまだよく知らないが、よもや放火したりするキチガイが近所に出没しないことを願う。

 

御契約書を堂々公開

覇気ナシ♂の異様に遅いキーボード操作に内心イラつきつつ、(イマドキの若いヤツが皆、ガキの頃からPCに慣れ親しんでいるわけじゃねえのか)なんて自分をナダめながら、ようやく「御契約書」ができあがった。

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たかがグリップヒーターを付けるのに約イチマンエン(!)、イモビライザーは約8,000円という、お高めの工賃にツッコもうとも思ったが、オートバイ屋ってのは、ほぼほぼ工賃で成り立ってるようなモンなので、そこは黙っていた。

事前にざっくりと計算したとき(全部で40万ぐらいか・・・ま、そんくらいならいいかな)なんて思っていたが、それより4万円以上もオーバーしてしまった。

(たかが125ccのスクーターに44万か・・・これならクルマ買えるなぁ (※後述))

 

「前払い金は1割よこせ」と言われる

「前払い金」というか「手付金」というか、いくらか金を置いていく必要があるだろう。

商談も大詰めになって、「で、今日はいくら払えばいいんですか?」と覇気ナシ♂に聞いた。内心(1万ぐらいだろ?)なんて思いつつ、さらりと。

そしたらなんと彼は、「合計金額の1割なので・・・4万円になります」と、コトも無げに言い切った。私の所持金が2万2千円(笑)しかないことを見透かしているかのように。

  • 私「絶対、4万円じゃないとダメなんですか? (哀願調)」
  • 覇「ん~、ダメですね (キッパリ)」

しかたないので、徒歩で往復6分半ぐらいのコンビニに行き、口座からナケナシの1万9千円を下ろしてきて支払った。1万円札3枚と、千円札10枚で。

(このおっさん、4万円も持ってねえのか)

覇気ナシ♂はそう思ったことだろう。

というわけで私の今月の所持金は、1,000円になってしまった。いいトシぶっこいたオトナなのに、恥ずかしい。

そんな情けない私であるので、最後は覇気ナシ♂に頭を下げ、「よろしくお願いします」と言い残して、YSP横浜戸塚を後にした。

 

なぜオートバイ屋はクレジットカードが使えないのか

支払に関して、不満がもうひとつ。

YSPでは、クレジットカードは使えないそうだ。「現金一括払い」または「ローン契約」のみ。「楽天カードで購入して、ポイントをたんまりゲットする」という私の目論見は、儚くも崩れ去った。

ちなみにNMAXに適用できるローンは、「金利3.9%」の通常ローンのみ。

金利3.9%はともかく *1、「支払回数=24回以上が契約の条件」つまり、「一括返済はできない」とのことなので、ローンを組むのはヤメた。たかが40万円を、2年かけてチマチマ支払うのもバカらしい。

しかたないので、現金で支払うことにした。そんな現金、いまは持ってないけど。

ちなみに、長年御用達のレッドバロンもクレジットカードが使えないが、あそこは「天上天下唯我独尊」みたいなスタンスの企業なので、(まあしょうがねえか)とずっと思ってきた。

が、よもや天下のヤマハ発動機(株)の正規ディーラーであるYSPで、クレジットカードが使えないとは思わなかった。今日日、半ばボッタクリのキャバクラでさえ、カードなんて使えるのに。「代金のニジュッパー」なんていう、法外な手数料を取られる、いや、盗られるにせよ。

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・・・イヤなことを思い出してしまった。

 

付記 : ぜんぜん関係ないけど、アルト47万円

アルト47万円と比べてみよう!

ヤマハ・NMAXとは何の関係もないが、(44万も出したら、ほぼほぼクルマ買えちゃうなあ・・・)と思い出したのが、「アルト47万円」でお馴染みのスズキ・アルトである。

もちろん、初代アルトなので、37年も前のハナシだ。

去年 (2015年) 6月に訪れた「スズキ歴史館」では、初代アルトが発売された1979年前後の、当時のあらゆる「モノ」たちとの比較展示が印象的だった。
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松田聖子「裸足の季節」の隣に、松山千春「窓」が並べてあるのが (※写真要拡大)、このディスプレイを作った人の趣味がわかってなかなか興味深かった。

「シングルレコードの当時の値段=600円」を示すのに、別に同じ値段のモノを2枚並べる必要はないと思うのだが、どうしても両方展示したかったのだろう。

そして、アルト47万円もスゴいが、当時はトヨタ・カローラでさえ100万円しなかったという事実に、隔世の感を禁じ得ない(大げさ)。

 

アルトは2ドアで商用車、フロンテは4ドアで乗用車

写真を整理していて、さらに驚いたのが、当時の「フロンテ (5代目)」がアルトとほぼ同じ外観だったこと。
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スズキ歴史館で見たときはまったく気がつかず、
(ふーん、アルトは2台置いてあるんだぁ)
と思っていた(笑)。ちなみに、フロンテの発売当時価格は、740,000円。

ドアが2枚増えただけで、1.5倍以上値段が跳ね上がる。それとも、「アルト47万円」の数字を単に逆にして、「74万円」にしたのだろうか。

ま、そんなつまんない冗談はともかく、乗用車であるフロンテの装備を簡素化して「商用車」として登録することで、物品税を非課税にして価格を抑えるという、「税制のスキマを付いた商品企画」が、初代アルトだったというわけだ。

以上、ヤマハ・NMAXとはこれっぽっちも関係ないが、ちょっと勉強になったので書いてみた。

(この項おわり)

 

*1:この超低金利時代にあって、取り立てて低くもないと思う。ま、もちろん高くもないが。