リネットの「上質素材」トラップに要注意

いわゆる「お役立ち系」のブログって、どれも同じようなテンプレートで同じようなことが書いてあるけど、ああいうのって書いてて楽しいのかね?・・・ま、他人のことはいいか。

というわけで、「お役立ち系」はもう書くまいと思っていたんだけど、相変わらずの休日引きコモりで他にネタもないので、若干お役立ちフレーバーを散りばめつつ、クレーマーな記事を書きます。



 

料金明細をまじまじと見て重大な事実に気づく

どれも同じ半袖のワイシャツなのに

去る8月24日、まいど御用達の宅配クリーニング屋「リネット」から、料金明細を伝えるメールが届いた。

いつもは合計金額だけ見て、明細はチラッとしか見ないのだが、今回はナニゲなく明細をよぉーく見てみた。

料金明細    
シャツ (ネルシャツ / オープンなど) (つるし)   460 円
※ デザイン性の高いシャツの為、オープンシャツとなります    
※ サッカー生地    
ワイシャツ (つるし)   180 円
上質素材 (カシミヤ、絹、合皮、ベロアなど)   480 円
ワイシャツ (つるし)   180 円
上質素材 (カシミヤ、絹、合皮、ベロアなど)   480 円
ワイシャツ (つるし)   180 円
上質素材 (カシミヤ、絹、合皮、ベロアなど)   480 円
ワイシャツ (つるし)   180 円
ワイシャツ (つるし)   180 円
ワイシャツ (つるし)   180 円
ワイシャツ (つるし)   180 円
ワイシャツ (つるし)   180 円
ワイシャツ (つるし)   180 円
ワイシャツ (つるし)   180 円
ワイシャツ (つるし)   180 円
ワイシャツ (つるし)   180 円
ワイシャツ (つるし)   180 円
ワイシャツ (つるし)   180 円
ワイシャツ (つるし)   180 円
ワイシャツ (つるし)   180 円
ワイシャツ (つるし)   180 円
ワイシャツ (つるし)   180 円
総計 19 点 5,140円
往復送料   0円
代引き手数料   0円
消費税   411円

まずは1行目の「※ デザイン性の高いシャツの為、オープンシャツとなります」という注意書きのある半袖シャツ。
f:id:ToshUeno:20160829214806j:plain
「デザイン性の高い」って(笑)。単に襟の色が他の部分と違うだけなのに。胸ポケットが付いてなくて、その分アイロン掛けはラクだと思うのだが、フツーのワイシャツより280円も余計に取られている。

どこで区別するのか調べたら、

  • ネクタイをするシャツ=ワイシャツ=料金[低]
  • ネクタイをしないシャツ=オープンシャツ=料金[高]

ということらしい。

まあ確かに、この襟にネクタイするのはキツい。ループタイぐらいしかできないだろう。だから百歩譲って、この「オープンシャツ」判定は許そう。たった1着だし。

何でこんなのを買ったのかまったく記憶にないが、ポケットがなくて何かと不便だし、こんな料金を取られるぐらいなら、このシャツはもう着ない。欲しい人は、住所と宛名を教えてくれればお送りします。もちろん着払いで。

で、問題はその次の3行である。

「上質素材 (カシミヤ、絹、合皮、ベロアなど) 480円」とあるが、別にシルクのシャツを出したワケではなく、私が出したのは「麻 (リネン) 100%」の半袖ワイシャツである。カッコ書きの中には含まれていないが、麻も“上質”素材だそうだ。

www.lenet.jp

今までチラッとしか明細を見ていなかったので、(たかが麻の半袖シャツに480円か・・・たっけえなあ・・・)とは思っていたが、まあ確かにシワになりやすい生地だし、それなりに気を遣って洗ってくれているのだろうと、シブシブ納得していた。

「上質素材」のワナ

(ん?)
(「1着480円」じゃなくて、「基本料金180円に『プラス480円』」じゃん! つまり660円じゃん!)
f:id:ToshUeno:20160829195143j:plain
リネットに夏物の半袖ワイシャツを出すようになったのは昨年の6月からで、9月までの月イチだから今回が7回目になるが、今の今までまったく気づかなかった。念のため過去の料金明細通知メールを確認してみたら、きっちり最初から「660円」取られていた (当たり前だけど)。

いやいやいや、麻だっつったって、ただの半袖ワイシャツだよ? なんでそんなにカネ取るのよ?

確かに、コットン系のフツーのワイシャツだと、「税込194円」と、まあまあリーズナブルである。それが今回の場合、1着当たりに均すと

  • (5,140円+411円) ÷ 19 = 292.15...円

と、なんと1着当たり税込300円近い値段になってしまう。

 

街のクリーニング屋さんの長所と短所

ちなみに、川崎時代に御用達だった「戸手クリーニング」では、半袖のワイシャツは「1着200円」でやってもらっていた。麻だろうが何だろうが、一律200円。

さらにちなみに、長袖ワイシャツは250円。もともとは半袖も250円だったのだが、「長袖よりアイロン掛けの手間が省けるはずなのに、同じ料金はおかしい」って文句言ったら、それからずっと半袖は200円にしてくれた。すばらしい。

やっぱり街のクリーニング屋さんの方が融通は利くし、おかしな料金も取られないんだけど、自分で服を持って行って、引き取りに行かなければいけない手間が省ける宅配クリーニング屋の便利さに慣れてしまうと、元に戻すのもツラいものがある。

それにクリーニング屋って、「日曜祝日休み」のところがほとんどだよね?

平日は早退でもしない限り営業時間に間に合わないから、店に行くのは結局「土曜日限定」になってしまう。それが最大の欠点なんだよなあ・・・。

 

ダメ元でクレームを書いてみるが・・・

リネットに問い合わせ

ハナから有効な回答が返ってくるとは期待していないし、よもや料金が変わるなんてことはあり得ないことはジュウジュウ承知のスケだが、何か書かずにはいられない。

というわけで、お客様相談室「お問い合わせ」に、クレームチックな質問を書き込んでみた。

www.lenet.jp

   〔前略〕麻の何が「上質」なのかわかりませんが、なぜこんなバカ高い料金を徴収するのか、理由をお教え願います。

リネットからの回答

返ってきた回答は、「ただのテンプレートだろコレ」というレベルの、読む価値もないようなものだった。 

   料金に追加されております上質素材料金に関しまして、サイト内にてもご案内いたしておりますとおりカシミヤ、シルク、アンゴラ、モヘア、麻、合皮、ベロアなどが30%以上含まれている場合、デリケートな素材の為、衣類の傷み、伸縮等が起こりやすいため、洗浄・乾燥工程を他の衣類とは変えております。

傷み・伸縮を起こさない為にも、素材に適した洗浄・乾燥時間、洗浄・乾燥工程を行なっておりますため、別途素材料金として頂戴しております。

んなことは聞かなくてもわかっとるわい。「デリケートな素材」っつったって、先述のとおり「戸手クリーニング」ではコットン系のワイシャツと同様で200円だったし、もちろん縮んだりしたことは一度もなかった。

また、一般的なクリーニング屋と比較しても「合計660円」という料金は突出して高い *1

何か特殊な洗剤を使っているわけでもあるまい。「洗浄・乾燥」の「時間と工程」を変えたからって、なぜ480円も高くなるのか。その理由を詳細かつ具体的に教えて欲しいのだ。例えば、「超熟練の人間国宝級職人が、1着1着丁寧にアイロン掛けしています」とか。

私などは、「コットン系の料金を割安にしているぶん、他の素材で“帳尻合わせ”してるんじゃないの?」なんて訝ってしまう。

 

他の宅配クリーニング屋はどうなのだろう

「まとめ料金」は怪しい

いろいろな宅配クリーニング業者のホームページを確認してみたが、明確に「麻=追加料金あり=○○○円」と謳っている業者はほとんどなかった。

「衣類10点で○○○○円」なんて「まとめ料金」のみを掲載して、詳細がよくわからない業者もある。こういう業者は、それこそ後で「上質素材なので」とか言って、別料金を請求してくる可能性が高い。

そういう意味では、料金表に「追加料金」として明記しているリネットは、“明朗会計”かつ“良心的”と言えるだろう。

「白洋舍」の場合

泣く子も黙る老舗クリーニング屋・白洋舍は、「麻・ハイカラー」と品目を分けて、別料金であることを明記している。その料金は630円ナリ。

www.hakuyosha.co.jp

老舗ゆえの自信の表れなのか、はたまた傲りなのか、他の衣類は圧倒的にリネットより高いが *2、麻のシャツに限れば、リネットより30円安い。

たかが30円、されど30円。現行の消費税込でも700円を超えない (680円)、絶妙な値付けである。

「お洗濯.net」の場合

そして、「お洗濯.net」によるこちら▼のページには、

www.o-sentaku.net

   麻シャツは一般的なクリーニング店では、1着当たり400~600円程度(当社調べ) 

と書いてある。やはり税抜「660円」、税率8%の現行消費税込だと「712円」もの料金をフンだくるリネットは、「高い」と言わざるを得ない。

 

それでもやっぱり麻のシャツが好き 

というわけで、今日はとっておきの、大枚712円 (税込) も支払って洗ってもらった麻のシャツを着て、出勤した私である。今日みたいにジメジメした日は特に、麻の軽くてスッキリした着心地が気持ちいい。

上でリンクを張った「お洗濯.net」には、

   麻は独特の風合いを楽しむ素材でもあるので、しっかりアイロンプレスする必要はないと思います。 

とある。

ひとまず次回は、麻のシャツはリネットには出さずに自宅で洗濯してみよう。そしてあまりにシワだらけだったら、十数年ぶりにアイロンでも掛けてみよう。

どうせ、休日は引きコモってるしね。

 

*1:リネットに問合せするに当たって調べたときは「麻の追加料金は200円」という業者をいくつか見つけたのだが、今調べたら見つけられなかった(恥)

*2:よく見ると、「ローヤル料金」ではフツーのワイシャツも630円だった。この“ローヤル”ってのは意味不明だが。