約7万円の震動アブソーバ、3,990円のエアベッドに完敗する
ほぼヒト月前、 「『震動アブソーバ』という商品で交通振動によるベッドの揺れを (一部) 解消した」という話を書いた。
ただベッドの振動を吸収するだけの、何の面白味もない商品に約7万円ものカネをつぎ込んだワケだが、大枚はたいた震動アブソーバよりも、はるかに安価な解決策があった。
- 落下時の衝撃吸収用としてエアベッドを購入
- 山善 (YAMAZEN) クイックエアベッド (シングル)
- かみさんからの意外な報告
- エアベッドは振動を完全に吸収してくれる
- 震動アブソーバのコスパの悪さと己の情弱ぶりを嘆く
落下時の衝撃吸収用としてエアベッドを購入
震動アブソーバの記事にも書いたが、当該商品をベッドの“足”に装着するデメリットとして、「ベッドの『高さ』が高くなる」という問題がある。
私は (ガキの頃はともかく) オトナになってからは一度もないが、かみさんは私が覚えているだけでも、以前2度ほど就寝時にベッドから落下している。
今年 (2016年) の4月まで住んでいた川崎の賃貸マンションでは、畳の部屋にカーペットを敷いて、その上にベッドを置いていたので、落下してもさほどの衝撃はなかったと思うが、現在の寝室はフローリングで、しかも震動アブソーバを装着したことで+6cmもベッドが高くなったので、もし落下した場合、その衝撃は相当なものになると予想される。
その「落下時の衝撃」を怖がったかみさんが、震動アブソーバ設置後は壁側 (=絶対に落下しない方) に寝るようになったのだが、かみさんの方が先に起きる都合上、いろいろ問題が生じたので元に戻した。つまり、また「落下する方」にかみさんが寝るようになったワケだ。
(でも、寝相が悪いかみさんがいつ落下するとも限らない。腰でも強打されたらシャレになんねえな。そういえば「ロイホ」でエアベッドが安く売ってたな・・・。あれを「衝撃吸収用」として買ってこよう)
山善 (YAMAZEN) クイックエアベッド (シングル)
というワケで、戸塚区民御用達のホームセンター、「ロイヤルホームセンター戸塚深谷店▼」で、
エアベッドを買ってきた。
「山善 (YAMAZEN) クイックエアベッド (シングル)」、ロイホでの店頭価格=税込3,990円ナリ。
全体
俯瞰で見るとこんな感じ▼。スリーサイズは1900 × 970 × 250。
エアベッドなるものを購入したのは生まれて初めてなので他と比較はできないが、(4,000円にしてはちゃんとしてるなあ)というのが、膨らませたときの第一印象。
ちなみに、山善のサイトを見ると「スピードエアベッド」という名称に変わっている。モノはおんなじでしょ、と思って写真をよく見たら、スリーサイズはまったく同じにも関わらず、「クリアコイル」と称する寝心地と耐久性を司る「凹」部分の数が「8×4」から「8×5」に増えて・・・と思ったら、シングルとダブルの写真がまったく同じだった。
つまり、シングルのページに掲載されているこの写真▼は「ダブル」のもの。
(画像出典:スピードエアベッド シングル|アウトドア、キャンプ用品のキャンパーズ・コレクション)
危うくダマされるところだった。つか、なんでそんなミスに気づかないんだろう?早急に修正した方がいいスよ。
Amazonのカスタマーレビューでは高評価と低評価が真っ二つに分かれていて、個体によって品質にバラツキがあることが窺われるのだが、「スピード~」の方は色だけではなく材質も改善されたりと、地道に商品改良は行われているようだ。
ポンプ部分
電動ポンプが側面に“埋め込まれている”ので、ラクに一瞬で膨らませることができる。
ポンプが外せないのはお値段的に仕方ないとして、せめて電源コードは着脱できるようにして欲しかった。メーカーとしても「常設」は推奨していないとは言え、個人的には結構このコードがジャマに感じる。
かみさんからの意外な報告
実は、エアベッドを購入したのは数週間前の平日なのだが、購入当日に早速膨らませてベッドの横に置いておいたら、それを見たかみさんが開口一番「あたし今日からこっちに寝るの?」と聞いてきた。
上述のとおり、もともと彼女をそこで寝させるために買ったわけではないのだが、彼女がエアベッドに寝てくれるということは、私はダブルベッドにひとり悠悠と横になれるワケで、ありがたい話ではある。自らそこに寝てくれると言うのなら、否定する理由はどこにもない。
そんなワケで、「私=ダブルベッド」「かみさん=エアベッド」で眠りについた翌日。かみさんから意外な“報告”があった。
「あのベッドだと、全然揺れないよ」
そんなワケあるかい!そんなんでダマされへんで・・・どれどれ・・・ほんまや!
エアベッドは振動を完全に吸収してくれる
恥ずかしながら高2のとき、期末テストの物理で「0点」を取ったこともある私には、エアベッドが振動を吸収する理屈がまったくわからないのだが、かみさん曰く
「“点”じゃなくて、“面”で床に接してるからじゃないの」
だそうだ。ふーん。ま、言われてみれば、そんな気がしないでもない。あとは、エアベッド特有のブニャブニャした材質と文字どおり「空気」が、いい感じに振動を吸収してくれるのだろう・・・たぶん。
震動アブソーバのコスパの悪さと己の情弱ぶりを嘆く
拙宅のダブルベッドは「5本足」なので、「震動アブソーバ」を5個注文した。購入前に「お試しレンタル」したが、商品を購入した場合はレンタル代は取られないので、震動アブソーバ導入にかかった費用はこうなる。
[震動アブソーバ1個 13,700円] × 5個 + [レンタル品返却送料 1,200円] = 69,700円
ほぼ70,000円を費やしたにもかかわらず、震動アブソーバは振動を完全には吸収してくれなかった。それに対して、わずか3,990円のエアベッドが、煩わしい交通振動をものの見事に吸収してくれたのである。
震動アブソーバは、完全にムダな買い物であった。エアベッドの存在と“効能”に、先に気づくべきだった。
今年も泥酔して歌舞伎町で散財したり、「ネズミ捕り」という姑息な手段による取締りにまんまと引っ掛かって国家権力に大金を強奪されたりと、相変わらずのアホアホぶりによる金銭的損失に心底萎える年末だが、ノーマルな精神状態でフツーに買い物をして、これだけ「失敗した」と思ったのは、ずいぶん久しぶりな気がする。
キャンパー御用達の簡易ベッドを常用する。確かに「貧乏くさい」 と言えば、そのとおりである。
だがこのエアベッド、振動を吸収してくれるだけでなく、意外なほどに寝心地もいい。多少貧乏くさくても、快適に眠れるのであれば、それに越したことはない。
交通振動にお悩みの皆様。ダマされたと思って、エアベッドに寝てみてください。もし、それほどの効果がなかったとしても、4,000円程度ならあきらめもつくでしょうし。