ブルバードM109Rにグリップヒーターを付けてヘッドライトを白くした:後篇
レッドバロン戸塚でグリップヒーターを取り付けてもらう“ついで”に、ヘッドライトバルブの交換もお願いした。
白い光が欲しい
グリップヒーターと同様に、長年恋い焦がれていたパーツがある。ちょっと前までなら「HID」、最近だと「LED」・・・つまり、ヘッドライトの光を白く、明るくするパーツだ。
愛車・ブルバードM109R (2008年モデル) のヘッドライトは、コンベンショナルなハロゲンランプである。「絶望的に暗い」とまでは感じないが *1、最近は眩いまでの白い光を誇らしげに纏うオートバイが多いので、「旧態依然」というか「古式ゆかしい」というか、黄色味がかった淡い光だと、何か時代に取り残されたような気分になってしまうのは否めない。
まあ気分的な問題はともかく、老眼の進行も著しい今日この頃であるので、キリッとした白い光で、できるだけ明瞭な視界を確保したい。
プロの言うことにはクチを挟まない
店長からグリップヒーターに関する“商談”を引き継いだ工場長が、M109Rのインチハンドルに適合する商品を探してくれている間に、ヘッドライトのことを思い出した。いい機会なので、ついでにお願いしちゃうか・・・。
私「あと、ヘッドライトの交換もお願いしていいですか?白く光るヤツに換えたいんですけど」
工場長「HIDとか、LEDとか、そういうヤツですか?」
私「そうですそうです」
工場長「HIDは『バラスト』ってパーツをヘッドライトケースの中に入れる必要がありますし、LEDも熱を逃がすためのパーツが付いてたりするので、モノによってはヘッドライトのケースの中に入らない場合もあるんですよね」
www.fcl-hid.com (▲とってもわかりやすい!)
M109Rのヘッドライトケースはオートバイの中ではかなり大きい部類だし、実際に多くの先人達がHID化もLED化もしているのでまったく問題はないのは知っていたのだが、ここで心やさしい工場長と議論をしたくはない。私はプロの言うことには素直に応じるタイプなのだ。
それにグリップヒーターも、この時点ではまだ「実際にやってみないと取り付けられるかどうかわからない」という状態であった。工場長としては、これ以上の無用なリスクは避けたいのだろう。気持ちはわからないでもない。
私「じゃあ、ハロゲンの白いヤツでいいです」
工場長「ああ、はいはい、少々お待ちください・・・ (カタログを指し示しながら) こういうヤツですね」
ハロゲンバルブの交換ぐらいならさすがに自分でもできるとは思うが、まあいい。過去に何度か自分でやろうとして楽天とかAmazonのカートに商品を入れたこともあるが、結局めんどくさくなって放置していた。ズボラな私にはいい機会だろう。
ヘッドライトバルブ・ビフォア&アフター
ヘッドライト光の比較なんて暗いところじゃないと意味はないのだが、交換前も交換後も、レッドバロン戸塚に「行く直前」と「行った直後」の日中の写真でお茶を濁す (すみません)。
交換後はこれから撮る機会がいくらでもあるだろうが、交換前のヘッドライト光の写真なんてあったかなあ・・・。
バルブ交換前
M109Rデフォルトの光はこんな感じ▼。
ヘッドライトケース全体。人によってはこれを「ビキニカウル」と称するほどデカいケース内には、たっぷりとスペースがある・・・
・・・らしい。自分では開けたことがないのでわからない。
バルブ交換後
交換したバルブは、「M&H マツシマ」というメーカーの「ホワイトステルス」という名前の商品。
(なんで「ステルス」なんだよ・・・)その名前からは、軍用機ぐらいしか思い浮かばないので商品名の意図するところがまったくわからないが、
美しく輝くステルスミラーフィニッシュで消灯時のレフの映り込みが目立ち過ぎません。
だそうだ。ふーん。「消灯時のレフの映り込み」がどういう状態なのかがさっぱりわからないので、ホームページで誇らしげに謳われているそのメリットもさっぱりわからないが、ま、要は白けりゃいいのだ。
というわけで・・・おお、白い!
でも、この写真▼だと「白い」のはわかるが、あんまり明るく見えないのがちょっと心配。この日は気乗りせずとっとと拙宅に帰ったので、肝心カナメの「暗闇でどうなのか」はまだわからないが・・・ま、大丈夫だろう、きっと。「ステルスミラーフィニッシュ」なのだから。
費用まとめ
まいどおなじみ、レッドバロンの請求書▼。
- グリップヒーター部品代 16,000円
- ハロゲンバルブ部品代 3,420円
- グリップヒーター取付工賃合計 11,900円
- ハロゲンバルブ交換工賃合計 2,500円
・・・で、合計が「36,520円 (税込)」 。グリップヒーターもハロゲンバルブも、ネットで買えばもっと安いはずなので、全部自分でやればこの4割ぐらいで収まるだろう。
まあいい。「時は金なり」である。
レッドバロン戸塚にM109Rを持ち込んでから「作業終わりました」という電話が来るまで、4時間余り。私がやったことと言えば、新聞を読んだことと、昼寝ぐらい。たいした「時」じゃあない。将来的に高効率ハロゲンに不満が出て、LEDに換装するときは、自分でやってみようと思う。
【ヨタ話】代車はオンボロ・アドレス
同じスズキでも・・・
拙宅からレッドバロン戸塚までは歩こうと思えば全然歩けない距離ではないが、一部歩道がクソ狭かったりするので、あまり歩きたくはない。だから作業の予約をする際、店長に代車をお願いしたら「スクーターがありますので、それでいいですか?」と言う。
(スクーターか・・・原チャリだったらイヤだなあ・・・)
レッドバロン戸塚は、超一級国道・国道1号に面している。当然交通量もハンパなく、すっ飛ばすクルマも多い。そんな道路を原チャリで走るというのは、半ば命がけの行為である。原チャリだった場合に備えて、裏道ルートをプアな脳ミソに叩き込む私であった。
2017年3月12日(日)、予約時間の10分前にレッドバロン戸塚に着くとそこには、まだ真新しい「スズキ・バーグマン200」が置いてあった。往年の大女優の名前を冠した・・・とずっと思っていたが、よく見たらスペルが違っていた。なんだ、関係ないのか。まあとにかく「バーグマン」とは、長年に渡ってヨーロッパで販売されてきた、スズキが誇るグローバル・中間排気量スクーターである。
(お!?代車の「スクーター」って、まさかコレのことか!?)
・・・んなわきゃあない。
工場長ジキジキに「代車はこちらです」と差し出されたのは、同じスズキでも「アドレスV125G」であった▼。
写真で見ると汚いが、実際はもっと汚かった。シートもホコリだらけで、(おいおいコレに座れって言うのかよ・・・)とゲンナリしたが、さすがに乗るまでにソコだけは拭いてくれた。
まあ代車なんて、貸してもらえるだけで、しかも原チャリではなかっただけで、ありがたいと思わなければいけない。
ジャマなだけの存在
フロントには「買い物カゴ(笑)」、リアには「トップケース」という「お買い物仕様」▼。
ただこのトップケース、デカいくせに私のタンクバッグは収まらなかった *2。
トップケースの中を見るのは初めてだったが、意外に狭い。戸塚駅前二輪車専用駐車場にもトップケース付きのスクーターがチラホラ止まっていて、この“出っ張り”がなかなかジャマなのだが、デカいワリにたいしてモノは入らないし、バランス悪くてブ格好だし、なんでこんなもんを付けたがるのかが私には理解できない。トランクのないオートバイならともかく・・・。
そんなトップケース批判はさておき、アドレスV125Gのインプレッションを少し。
アドレスV125Gのイイところ
速い
ウワサには聞いていたが、確かに速い。明かなスピード違反なので具体的な数値の記載は差し控えるが、驚くほどのスピードが出る。言わずもがなではあるが、このショボい車体に対して、そこそこパワーのあるエンジンを積んでいるおかげだろう。
小さい
私の通勤専用車である同排気量の「ヤマハ・NMAX」と比較しても、ふたまわりぐらい小さい (「ひとまわり/ふたまわり」って、ちょーテキトーなサイズ感だが)。NMAXに乗り慣れた身体で跨がると、まるで「ホンダ・モンキー」にでも乗ったような感覚である。これだけ小さいからスリ抜けも得意だし、戸塚駅前二輪車専用駐車場のクソ狭いスロープもスイスイ上り下りできるわけだ。
戸塚の「小雀町」っていう、いかにもカントリーチックな名前の地域にあるグネグネ坂道▼を、
NMAXより遙かに速い速度域でクルッと廻れたときは、ちょー楽しかった。
アドレスV125Gのダメなところ
プア過ぎるブレーキ
到達できる速度域に対して、あまりにもブレーキが効かなすぎる。古くて汚い車体ではあったが、バイク屋さんの所有物なので「整備不良」ってことはないだろう。
最初からコレがフツーだと思っている人にはわからないだろうが、NMAXのシュアでパワフルでABSなブレーキと比べてしまうと、ちょっと危険でさえある。
小さすぎ
メリットでもある小ささは、逆にデメリットでもある。私は身長176cmで特に「大男」ってわけでもないが、それでもこのサイズはちょっと窮屈過ぎる。長時間乗るのはキツいだろう・・・と感じて、ふと気づいた。私のNMAXの用途である「片道10分の通勤専用」であれば、これでじゅうぶんである。
図らずも、自分のヤマハ・NMAXがまさに「役不足」であることに気づいてしまった、オンボロ・アドレスのチョイ乗りであった。
(この項おわり)