Huluで「蘇える金狼」を見た
これもまた同じHulu
Huluはすばらしい。
「蘇える金狼」も「野獣死すべし」も、リーズナブルな定額料金で見放題である。
さらに、「俺達に墓はない」「人間の証明」「探偵物語(映画)」、果ては遊戯シリーズの代表3作まで、すべて見放題である。
このすべてをDVDで揃えたら・・・調べるのも計算もめんどくさいからしないけど、まあおそらく結構な金額である。
松田優作
私が最も尊敬し、最も愛する役者である。
呼び捨てなんてとんでもないことなのだが、この人に”さん”付けはどうもしっくりこないので、あえて敬称略にする。
不世出の役者である。
決して、いいオトコではない。
だが、どんなにキレイな顔をした役者でも、この人のようにはなれないだろう。
テアシが異常に長い。
今日日の役者には、いくらでもテアシが長い人はいくらでもいるが、やはりこの人のようにはなれないだろう。
この国には、二度とこんな役者は現れない。
なぜなら、この人の生い立ちそのものが、この役者のすべてをカタチ作っているからである。
こんな、永遠に平和ボケした(いや、「平和ボケ」はこの上なくすばらしいことなのだが)この国には、こんな人間は育ちようがないからである。
コメディ?
命乞いするヤクザに対して、子供に言い聞かせるように「ダメ!」って言ったり。
盗聴してるシーンで、周囲に気づかれないよう、音楽を聞いてるフリしてバブル人形みたいに首を振ったり。
クスっとするシーンの数々が、ただのアクション映画ではない、角川映画全盛期のエンターテインメントなのである。
スーパーカー
- マセラティ・メラク
- ランボルギーニ・カウンタック
スーパーカーブーム世代(笑)としては、ちょいちょい登場するスーパーカーを見るのも楽しい。
”ボーラ”じゃなくて”メラク”ってあたりが、「ツウだねえ」と思わせる。
亡くなった人達
- 成田三樹夫さん
- 小池朝雄さん
- 岸田森さん
- 佐藤慶さん
この映画には、今はもういない、ステキな役者さんがたくさん出ている。
中でも、佐藤慶さんは私と同郷・会津出身である。シブイ役者だった。
そして、
- 松田優作
本当に惜しむらくは、この不世出の役者の、年老いてから(生きていれば今年66歳)の芝居を見たかった。
それが、心から残念でならない。
主題歌:前野曜子
主題歌もすばらしい。この主題歌レコードを買ったウチの兄貴はセンスがいい。
この稀代の歌い手も、若くして亡くなってしまった(満40歳没)。
みんなのシネマレビュー
最後に、12年前にココ↓に書いたレビューを掲載。
ラストの、空港を歩く優作の後ろ姿だけでも見る価値あり。優作好きならね。正しいタイトルは「蘇る」じゃなくて「蘇える」ね。国語的にはあってるんだけど。
【TSH】さん 7点(2003-01-05 03:22:53)
ちなみに、最初の一文だけを書きたかった。後はタダの付け足し。
当時間違っていたタイトルは、いつの間にか修正されていた。
なんで「7点」にしたのかは、まったく覚えてないのだが。
あなたがもし、「松田優作」を知らなかったとしても、このラストシーンだけで、この役者のスゴさがわかるだろう。