GWツーリング2015:裏日本の海沿いを行く:4日目(2015/05/03)(2)
今週のお題「ゴールデンウィーク2015」
2015年ゴールデンウィークツーリングの4日目・最終日、その後半。山口県下関市から、自宅のある川崎までの約1,000kmを一気に帰る。
ただし行く手には、ずっと雨雲が立ちこめていた。
ゴールデンウィーク+高速道路1,000kmの道のり
山口県下関市市内で、このピンボケ写真を撮った時刻が午後12時40分頃。
この時、カーナビに表示された到着予想時刻は「25時30分=翌日(2015/05/04)の午前1時30分」。これはもちろん「休憩なし・渋滞なし」の場合の時刻なので、ナマミの人間であれば、特別な訓練を受けた人とか○ャ○を常用している人でもない限り、この時刻は到底ムリ。
しかもゴールデンウィーク“ど真ん中”の5月3日である。首都圏に着く頃は深夜だからさすがに渋滞はないだろうが、問題は阪神圏(特に渋滞の名所「宝塚トンネル」の辺り)である。
それらを踏まえ、このときはまだ「明け方4時頃に着けるかな」なんて思っていた。
下関ICでいきなりつまずく
1分でも早く高速道路に乗りたいのに、「みんな高速道路に入るだろう」と思って山口県・県道57号線をクルマの流れに合わせて走っていたら、一般道から左側にソレる下関IC入口であっさり高速道路に入り損ねる。ほとんどのクルマが直進して一般道を進むのだった。
こういう肝心のところで、愛用のPND(Panasonic CN-MC02L)は不親切である。「左端の車線に行け」って教えてくれよ。
で、完全に方向感覚を失い、例によってアホみたいにグルグル回ったりUターンしたりして、13時頃ようやく下関ICで中国自動車道に入る。
まあ今こうして地図で見ても何がどうなっているのかよくわからない複雑な道路だから、私のプアな方向感覚が現地で自車の位置を見失うのもうなずける(笑)。
Honda MotoLINC:降雨・降雪マップ
雨が降り続けているとき、私が頼りにしているのは「Honda Moto LINC」の「降雨・降雪マップ」である。
HONDAのナビアプリ「Honda internavi POCKET」と連携して*1、
「雨が降っている範囲」と「現在/1時間後/2時間後/3時間後」毎の変化を地図上に表示してくれる。
つまり、この日の私の場合で言えば
「いま山口は雨が降っているが広島の辺りは降っていない、そこまで行けば雨から逃れられる」
と、“心の支え”になるわけだ。
この日(2015/05/03)、山口県内の高速道路はずっとザァザァの本降り。風も強かった。二輪は(頭のネジが2, 3本ユルんだ人でもなければ)左端をおとなしく走るしかないような状況。
結局、広島でも雨はほとんど弱まらず。
岡山でも状況は変わらず。
姫路辺りでようやく雨は弱くなったが、それでも降り続けていた。
「降雨・降雪マップ」で行く先々の状況を見て、「おっ、○○は雨が降ってない、そこまでがんばろう!」と思うものの、辿り着いた○○も結局、雨・雨・雨。
山口-広島-岡山-兵庫-大阪-京都-滋賀-三重-愛知。行けども行けども雨は降り続いていて、結局、雨が上がったのは愛知県「音羽蒲郡IC」の辺りだった。
頼みの「降雨・降雪マップ」も、GPSによる現在位置の情報は正確だが、地図をスクロールしてこれから行く先の情報を見ようとしても、降雨状況が正確に表示されなかったのだ。
「Honda Moto LINC」は全体的によくできたアプリだが、「降雨・降雪マップ」については、もっと広範囲の情報を一度に正確に表示できるように改善して欲しい。
サービスエリア/パーキングエリア百景:2015年5月3日
美東サービスエリア
山口県美祢市。まだ14時少し前。
二輪用駐車場からの眺めなので、真ん中に柱が写っているのはご愛嬌ということで。
同じく美東SA。この後ろ姿の車両誘導係さんは、ものすごくかわいらしい女性だった。
なぜこんな過酷な仕事をしているのだろうか。
また、売店でかみさんへのミヤゲを買って二輪用駐車場に戻ってきたとき、ZEPHYR750の傍らで荷造りをしている小柄な人をナニゲに見ると若い女性だったので驚いて顔を見ていたら*2、ペコリと会釈をしてくれた。なぜこんな過酷な状況でオートバイに乗っているのだろうか。
ふたりの女性の残像が、過酷かつ退屈な雨中の高速道路で一時の気休めとなった。普段は切なく虚しいだけのおっさんのスケベ心が、励み?になることもあるのだ。
宮島サービスエリア
広島県廿日市市。15時半少し前。
宮島サービスエリア・駐車場全景。
奥屋パーキングエリア
広島県東広島市。16時10分頃。
同じく奥屋PA。ほぼ満車の駐車場と、雨に煙る山並み。
福石パーキングエリア
岡山県備前市。19時20分頃。
淡河(おうご)パーキングエリア
兵庫県神戸市。21時40分頃。
下関から川崎までの全体の行程で、ここでの休憩が最長だった。30分以上いただろうか。なぜなら、この先の宝塚トンネル周辺が20kmの渋滞だったから。
雨もいっこうに止む気配がないし、ただでさえ雨で神経を使うのに20kmの渋滞なんて・・・
と、神戸か大阪市内に泊まろうと思って楽天トラベルを検索したが、そこはさすがにゴールデンウィークど真ん中の5月3日。21時過ぎから泊まれるところなど、そうあるはずもない。
わずかに予約可能だったのは、ハナから対象外の一泊6万円超!のホテルと、検索しているソバから「7,000→10,000円」に急に値上げした悪徳ホテル。そんなクズみたいな所に泊まってもイヤな思いをするのは確実なので、泊まるのはあきらめて先に進むことにする。
サービスエリア/パーキングエリア百景:2015年5月3日深夜
土山サービスエリア
滋賀県甲賀市。25時過ぎ(日付変わって5月4日午前1時)。給油後にオドメーターを撮影。25時過ぎだが、ここはまだ若者を中心にけっこう人がいた。
赤塚パーキングエリア
愛知県豊川市。27時(5月4日午前3時)少し前。この手前、音羽蒲郡ICの辺りで長い長い長い雨がようやく上がった。
雨との闘いが終わり、今度は「眠気」との闘いである。写っているオートバイのオーナーであろう人(※カッコがライダーだった)が 、売店のテーブルに突っ伏して寝ていた。
が、私は寝なかった。
朝まで酒が飲めるんだから、朝までオートバイにも乗れるだろう。
そういう自信(笑)があったからだ。
問題は、酒を飲んで寝てしまっても(車道で寝たりしない限りは)スリやボッタクリの標的にされるぐらいでカラダは何ともないが、オートバイに乗って寝てしまったら・・・「ガンッ、ゴリッ、グシャッ」となるであろうことである。
遠州豊田パーキングエリア
静岡県磐田市。27時50分頃。とは言え、眠気と疲労を克服するためコマメに休憩をとる。
富士川サービスエリア
静岡県富士市。29時(5月4日午前5時)。
ここのガソリンスタンドのおじさんが明るく話し掛けてきたので、「下関から帰ってきたんですよ」と言ったら「ええーっ!」と、期待どおりのリアクションをしてくれた。
「ずっと雨に降られてツラかったこと」なんかをおじさんと話をして、眠気が吹き飛び、キモチが楽になった。明るいおじさん、ありがとう。
同じく富士川サービスエリア。もうすっかり朝。
愛鷹(あしたか)パーキングエリア
静岡県沼津市。29時20分。もうSA/PAごとに休憩をとる(笑)。
「どこまでも 走り続ける ライダーだ」
上段左端の、5歳児レベルの川柳に励まされる。「まさにオレのことじゃん」と。
改めてよく読むと、クソ真面目なヤツとダジャレ混じりのフザけたヤツが混在していて、おもしろい。
そして、無事帰る
東名川崎ICを下りる。高速料金(ETC料金)・驚愕の「11,450円*3」が表示される。
軽自動車でも、二輪車でも同じ料金。軽自動車でこの距離を走るのもそれはそれで大変かも知れないが、大排気量とは言え、雨風にさらされる二輪車はどう考えても軽四輪よりは大変である。その“苦労”を料金に反映して欲しいものだ。
川崎市内の「ときどき御用達」のガソリンスタンドで、次回ツーリングに備えた最後の給油をする。時刻は既に31時(5月4日午前7時)。
自宅に着いたのは31時15分(5月4日午前7時15分)=カーナビが最初に示した到着予想時刻の5時間45分後だった。
- 走行距離=1,209.6km(4日間(+α)合計=2,501.4km)
- 平均燃費=20.8km/L
最終日とGWツーリング2015まとめ(2015/05/11追記)
もしこの「徹夜ツーリング」で事故っていたら「おっさんのくせにムリするからだよ」なんて言われていただろう。「そんなこと絶対に言われたくない」という思いがまず、精神的な支えとなった。
また、5月2日午後、島根県江津市のガソリンスタンドで給油していたとき、交通事故現場(トレーラーがコンパクトカーの“腹”に突っ込む所)をたまたま目撃した。
事故のことをアレコレ書くのは不謹慎と思われる向きもいらっしゃるので記事には書かなかったし、ここでも詳細には触れないが、かなり衝撃的な現場だったため、その時の恐怖も身と心を引き締めるのに(これまた不謹慎な言い方かもしれないが)役立ってくれた。
最終日の深夜、もちろん多少眠くはなったが、「ヤバい」と思うほどの眠気に襲われることはなかった。結果として、5月3日午前7時頃キャンプ場を出てから自宅に着いた翌日の午前7時15分まで、ほぼ24時間オートバイに乗り続けていた(もちろん頻繁に小休憩はしたけれど)。
おかげで一週間後の今でも生活と睡眠のリズムは狂ったままだが(笑)、それでも「無事故・無違反・無立ちゴケで帰れた」という達成感で精神的には充実している。
さらに、三泊五日の全行程において、トラブルらしいトラブルはほとんどなかった。
唯一、タンクバッグに接着剤で貼り付けた強力磁石が、直射日光による熱で剥がれたことぐらい(笑)。これは急遽コンビニで接着剤を買って対処した。つか、こんなのをトラブルって言ったら怒られるか。
齢50まであと2年ちょっと。いつまでもこんな旅を続けられるワケじゃないが、とりあえず普段から摂生して、健康であり続けたいと思う・・・ま、酒は飲むけどね。
最後に、今回も涼しい顔でロングツーリングをこなしてくれた“名機”M109Rと、それを点検・整備してくれたレッドバロン川崎幸店のスタッフの皆様に感謝します。
ありがとうございました。
これからもよろしくお願いいたします。
(おわり)