「陰湿」という名の病
「オリンピックエンブレム見直し」にあたって、デザイナーの佐野研二郎氏が発表したコメントを読んで、慄然とした。
私個人の会社のメールアドレスがネット上で話題にされ、様々なオンラインアカウントに無断で登録され、毎日、誹謗中傷のメールが送られ、記憶にない ショッピングサイトやSNSから入会確認のメールが届きます。
自分のみならず、家族や無関係の親族の写真もネット上にさらされるなどのプライバシー侵害も あり、異常な状況が今も続いています。
イマドキなイヤガラセ
ひと昔前なら「無言電話」だったところが、「メール」「ショッピングサイト」「SNS」「ネット」になってるあたりが、イマドキではある。
それにしても、あまりにもくだらなすぎる。
やっている本人たちは、やられた方の気持ちを考えもせず、よもや「迷惑をかけている」という意識さえなく、ただ面白がってやっているのだろう。
もちろん、今回のことで、間接的には迷惑を被っている人はいるかもしれない。
ただ、2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会にムダ金が生じたからと言って、元々オリンピック/パラリンピックを東京で開催すること自体が”ムダの極致”なのだから(そんなことより他にもやるべきことがいくらでもあるだろうに)、今さら怒ることでもないだろう。
そして何より絶望的な気持ちになるのは、「匿名」であるのをいいことに、安易にこういった迷惑行為に及んでしまう人間が、相も変わらず多い、ということだ。
電車で立っている人がいるのに脚を投げ出して座ったり、前を一切見ずにスマホの画面だけを見つめて駅の雑踏を歩いたり、歩行者のスキマを縫いながら時速25キロで歩道をチャリンコで爆走したり・・・
本当に世の中はバカ(=自分の行為が他人に与える影響を理解できない人)でできているとは思うけれど、
このテのバカは、その陰湿さゆえ、どよ~んとした、暗澹たる気持ちになる。
こんなことを書くと、私もこういうヤカラに狙われるのだろうか。
くわばら、くわばら・・・
エコエコアザラク、エコエコザメラク・・・
「暗いなあ・・・」
一方で、「ボウガン発射!」の犯人逮捕のニュース。
県警によると、山口容疑者は昨年、男性から「勤務態度が悪い」と叱責され、口論になったことがあったという。
かみさんがテレビニュースのこのコメントを聞いて、「暗いなあ・・・」とつぶやいた。
報道によれば容疑者は容疑を否定しているらしいから、上の引用はまだ「動機」として明らかになったというわけではないが、もしこれが動機だとすれば、かみさんの言うとおり、あまりにも暗い。暗すぎる。真っ暗だ。
事件発生当時の報道を見ると、
県警によると、男性(31)は同町在住で、家業の新聞配達のため、事件の約15分前に原付きバイクで店を出た。
とあるので、被害者は新聞販売店の経営者か、その家族なのだろう。「勤務態度が悪い」の詳細はわからないが、雇っている方からすれば、真面目に働かないヤツには文句のひとつも言いたくなるのは当然だろう。
そんなことでボーガンで撃たれ、ナイフで切られて重傷を負わされてたんじゃあ、私なんかは命が1,000個あっても足りない。
歩きタバコや吸い殻をポイ捨てするヤツ、降りる人が大勢いるのに電車の降り口の真ん前に突っ立ってるヤツ、マンションのダストボックスの真横にエブリデイ路駐するヤツ(ホントにジャマ!)・・・
枚挙に暇がない、いろんなバカに注意しまくっている私であるので、こういう”トコトン暗いヤツ”もいるってことを念頭に置きながら、この”バカナヨノナカ”を、耐え難きを耐え、忍び難きを忍びながら、生きていくことにしよう。