阪神タイガース・2015年最終戦を観た
もちろん、「テレビ中継を観た」って話ですが。
ありがとうNHKさん
NHK BS1が「緊急ナマ中継!」と銘打って、広島東洋カープとのクライマックスシリーズ出場をかけた2015年最終戦を放送してくれた。
ありがとう、NHKさん。
大船に乗った気持ちで
藤浪晋太郎投手は、安心して見ていられる。打たれるという雰囲気がない。
ピッチャーというのは、そういう「雰囲気」が必要だと思うのだ。
ドラフトの抽選結果によるとは言え、こんなすばらしいピッチャーが、よくぞわがタイガースに入団してくれたと思う。今日のNHK BS1で解説をしていた、西宮市出身のくせに阪神の誘いを無下にした田口某とは大違いである。
・・・と、ここまで書いて、安心しきってのんびり試合を観ていたら・・・
ウソのような展開
あ然とするほどの、ウソのような展開で、開いた口がふさがらなかった。
ふり返れば、3回表・黒田博樹投手がバッターのとき、粘りに粘られて仕留めるのに13球も費やしたとき、少しイヤな予感がしたのである。
黒田投手の「なんとしてでも勝ちたい」という気迫が、あの粘りを生み、藤浪投手のリズムを狂わせてしまったのではないかと思う。そしてその気迫が、広島東洋カープの野手陣にも伝わったのだろう。
この場面以外には、特に印象に残った場面もなく、6回ウラをはじめとして何度かチャンスもあったが、黒田投手の巧みなピッチングの前に「なす術がない」という印象を受けた。そりゃ、天下のニューヨーク・ヤンキースでつい去年までローテーションの一角を担っていたピッチャーなのだから、気合いを入れたらあんなものだろう。
終わってみれば、グウの音も出ないほどの完敗であった。
それにしてもタイガース、黒田投手に負けすぎじゃないすか?(今季これで0勝4敗)。
唯一の収穫
広島東洋カープは残りもう一試合、中日ドラゴンズとの最終戦(10月7日)を残しているが、モチベーションのまったくないドラゴンズに対して、「勝てばクライマックスシリーズに出場できる」カープが勝つ確率は非常に高いと思うので、タイガースが同シリーズに出場することはないだろう。
よって、まったく観るべき価値のなかった今日の試合での唯一の収穫は、関本賢太郎選手の最後の打席を観ることができたことである。
「0-6」というしょうもないスコアでは「必死のパッチ」も出しようがなく、結果は残念ながらピッチャーゴロだったが、「記憶に残る選手の去り際に漂う一抹の寂しさ」というものは、何度見ても胸に迫るものがある。
この記事▲でも書いたが、19年間、本当におつかれさまでした。
80年目も”ダメ虎”のままで
残念ながら優勝を逃した球団創設80年目の今年、
「終わりよければすべてよし」を期待した今日の試合だったが、見事なまでにファンの期待を裏切るさまは、まるで讀賣巨人軍のV9を許した1973年の最終試合を観ているようであった。
そして、この雑誌▼は拙宅に保存してある「Number」1984年4月20日号だが *1、
また、この頃と同じような”ダメ虎っぷり”を思わせる今日の試合であった。
和田豊監督が今季限りで辞任するということで、来季は首脳陣も”総取っ替え”になるだろうが、どうか、「シーズン終盤に失速しない」「ここぞというときに勝てる」チームを作り上げて欲しいものである。
何はともあれ、スタッフおよび選手の皆さん、2015年のシーズンおつかれさまでした。また来年、期待しております。
*1:こんなタイトルだが、ご存じのとおり、この次の年に21年振りの優勝をしている