好きな酒

お題「好きなお酒」



諸般の事情により思考停止状態なので、はてなブログの新機能(笑)「お題スロット」でネタを探す。

過去の「今週のお題」で見たことがあるようなネタばかりで、はてなスタッフの皆さんの・・・(以下自粛)、まあとにかく、唯一ピンときた酒の話を書く。
なお、「酒」に「お」は要らないので、タイトルからは削除した

 

もう「お」はいらない

10年以上前、客先で上品なフリが妙に鼻につく女性と話をしていて、何でもかんでも名詞に「お」を付けるので、笑いをこらえるのに苦労した。

「お醤油」「お箸」とかなら下品な私でも耳に馴染みがあったが、「おみかん」って言葉はその女性から初めて聞いたし、「おりんご」に至っては、その徹底ぶりに尊敬の念さえ抱いた。

でも、今こうして書いてみると、さほど違和感を感じないので、10年以上の年月を経て、私も「何でもかんでも『お』付けちゃうぞカルチャー」に毒されているのだろうか。

そんなことを考えていたら、「『お』を付ける/付けないの基準がわからない」ってことに、今さらながら気づいた。

「おちんちん」とは言うが、「おち○ぽ」とは(一般的には)言わない。

ちなみに、「ちんちん」とは書けても、「ち○ぽ」はなぜか伏せ字にしたくなる。不思議だ。何が違うのだろう。閑話休題。

外来語にも付けない。上述の女性は某外資系中小企業の情報システム部門の所属だったが、さすがに「おパソコン」「おマウス」「おキーボード」とは言ってなかった。

家電にも付けないってことにも今気づいた。「お洗濯」とは言うが、「お洗濯機」とは言わない。「お掃除」とも言うが、「お掃除機」とは言わない。

おお、これはちょっとした発見だ。
今度、真剣に調べてみよう(ちょっと検索したら、すぐにわかると思うけど)。

 

安い酒が好き、でもビールは高い方がいい

前置きが長すぎた。長すぎて、何を書こうとしていたか忘れてしまった・・・
そうそう、酒の話だった。

私は、酒が好きだ。中でも、安い酒が好きだ。

そうは言っても、ビールは高い方がいい。安いビールはマズい。発泡酒とか、いわゆる「新ジャンル」などはもってのほかである。いやだって、「高いビール」って言ったって、たかが知れてるじゃん。

例えば「アサヒスーパードライ」と「ドライプレミアム」。まいど御用達の「SEIYUドットコム」だと、

  • アサヒスーパードライ=171円

  • ドライプレミアム=199円

たった28円である。100本飲んでも、その差は2,800円である。いや、2,800円はけっこうデカいな(笑)

まあとにかく、1本当たりの差は28円なのに、その味は雲泥の差なのだ。
「何言ってんだコイツ」って人は、飲み比べてみるといい。全然違うから。 

 

そしてやっぱり、安い酒が好き

ここから、やっと本題に入る。

私は健康診断の前日以外、364日毎日酒を飲むが、最初の一杯は上述のお高い系ビールで、二杯目以降は「手作りハイボール」なのである。
ま、「手作り」っつっても、ウイスキーに炭酸水を混ぜるだけなんだけど。

ハイボールを自宅で作るに当たり、いろいろなウイスキーを試してみた。

定番の「」はもちろんのこと、「白角」「黒角」「富士山麓」、お高い系ウイスキーを挙げると、「山崎」とか「白州」とか「」とか。

いろいろ試した結果、「『味が薄い』ウイスキーの方が『手作りハイボール』には合ってる」という結論に至った。

そんな私が行き着いたウイスキーは、「ブラックニッカ クリア」である。f:id:ToshUeno:20151030235858j:plain

SEIYUドットコムで、2,700mlが2708円! 1mlあたり約1円! 安い!

このクセも特徴も、もっと言うと味もたいしてない(※言い過ぎです)ウイスキーが、手作りハイボールには「最適解」なのである(※個人の嗜好です)。

そして、この安い酒の、デカいボトルを見ていると、いつも思い出すことがある。

13年前、「おやじさんが倒れた」という一報を受けて実家に戻ったとき、リビングの片隅に「サントリーレッド」の、当時はまだペットボトルじゃなくて、デカいビンが置いてあった。

真の酒飲みであったおやじさんは、医者に「これ以上酒飲むと死ぬぞ」と脅されても、酒を止めず、やがて肝硬変になり、脳梗塞を発症し、倒れてから一度も意識を戻すことなく、約9ヶ月後に文字どおり「骨と皮」だけになって死んでいった。

当時も今も安物ウイスキーの王道である「サントリーレッド」は、倒れる前日まで、おやじさんが飲んでいたものだろう。

葬式の後、リビングの片隅にポツンと置かれたその安い酒が、まるでおやじさんの「心残り」を代弁しているようで、もの悲しかった。

やはり、血は争えない。

安い酒を飲みながら、おやじさんのように「酒飲みとしての生」を全うできるのであれば、私も本望なのである。

 (以上、価格はすべて2015年10月現在)