リュックの中にコンビニ袋が入っているワケ

お題「私のカバンの中」

生き恥を晒しつつ、今日も「お題スロット by はてな」に与えられたテーマに沿って、どうでもいいことを書きます。

なお、不快な表現を含みますので、ご注意願います。



 

リュックの底にはコンビニ袋の束がある

私は普段リュックを使用している。

ときどき目にする「ビジネスマンにリュックはふさわしくない」という意見にもいくらかは同意するし、決してカッコいいとも思っていないが、「両手・両腕がフリーになる」というリュックならではの特性は、それらのマイナスポイントを凌駕して余りあるのだ。悪党どもに絡まれても、すぐに反撃できるし(笑)。

ちなみに、こんな▼ヤツ(の前の前ぐらいのバージョン)。f:id:ToshUeno:20131213211929j:plain
画像出典:【楽天市場】TUMI リュック 51205 T-TECH【Prince Computer Backpack】:calimart(カリマート)

そして、そのリュックの底には、コンビニ袋の束が入っている。20枚以上はあるだろうか。外勤のときはノートPCを入れるので、コンビニ袋とは言えそれだけの枚数があれば、多少のクッション効果はあるだろう(ま、気休め程度だろうが)。

そして、コンビニ袋を大量に収納している真の理由には、汚くも切なく悲しい、若い頃のエピソードが絡んでいるのである。

 

ウイスキーのワイン割り

まだ私が27、28歳の頃だっただろうか。時季はちょうど今頃のことである。

当時、常にいっしょに仕事をし、夜もふたりで頻繁に飲み歩いていた直属の上司(※以下「S」と表記)と、歌舞伎町で飲んでいた。その日は、仕事をもらっている取引先の人(※以下「Hさん」と表記)もいっしょだった。

数軒飲み歩き、宴もタケナワとなって泥酔したSとHさんは、空のビールジョッキにウイスキーのボトル約半分をドボドボと注ぎ、さらに赤ワインをナミナミと投入して、ドドメ色に艶めく輝くスペシャルカクテル「ウイスキーのワイン割り」を作成。
そしてSとHさんはいっしょになって、そのスペシャルカクテルを私に「イッキしろ!」と言う。

今でこそ、どんな命令も拒否するタフな精神力を持っている私だが、当時はまだか弱き20代。「拒否する」という選択肢は、私には与えられていなかった。

もちろん、そんなものを全部イッキできるはずはない。でも、半分ぐらいは飲んだような記憶がある。まだ若くて、内蔵もピチピチしてたので(たぶん)、なんとか意識は保ったが、今もし同じモノを飲まされたら、ソッコーで意識を失うだろう。

 

悪夢の深夜バス

当時私は多摩地方に住んでおり、歌舞伎町で飲んだあとは、

  • 新宿駅前から深夜バスで帰る
  • 深夜バスがなくなったらカプセルホテルに泊まる

というのがお決まりのパターンであった。そして、そのときもSと行動を共にしていた。

そのスペシャルカクテルを飲まされた日は、無事深夜バスに乗ることができた。
もう20年前のことなので記憶が定かではないが、中央道を降りて、府中辺りを走っている頃だっただろうか。

猛烈な吐き気が襲ってきた。

そりゃそうだ。さんざん飲みまくった後、さらに「ウイスキー+ワイン」をビールジョッキ半分、イッキに飲んだのだから。

「Sさん、Sさん、袋ないですか! ふくろ、フ・ク・ロ!」

泥酔したSは、半分眠っている。反応が薄い。それでもしつこくSを起こそうと名前を呼び続けていると、

「うるせえ!静かにしろ!」

と、後方の座席のオヤジにドヤされた。

後ろを振り向いてオヤジをニラもうとしたその瞬間、

(オォロロロロロロロロロロロロロ・・・・)

私の咽頭部から、公衆の面前で排出することは決して許されないペースト状のモノが、堰を切ってあふれ出した。

あのときの他の乗客のみなさん、そして運転手さん、本当にごめんなさい。

 

イッキ飲みの強要は傷害罪に相当する

そのとき着ていた革のコートがペースト状のものでコーティングされてしまったので、帰宅後に泥酔した勢いのままシャワーをぶっかけて洗濯してしまい、安月給のくせに無理をして買ったその十数万円のコートは、結局二度と着られないモノになってしまった。

さすがにもうそのコートに対する喪失感は忘れてしまったが、そのときの「公共の場所での大失態に対する恥辱の念」と、「深夜バスに居合わせた人たちに多大な迷惑をかけたという自責の念」は、20年経った今でも消えていない。

「あのとき、袋さえあれば・・・」

それが、私がコンビニ袋を束でリュックに常備している理由である。
20数枚も入れておけば、よもや「足りなくなる」ということはないだろう。

そしてまた一方で、「イッキ飲みの強要」は、傷害罪にも匹敵する愚かな行為だと思うのである。場合によっては、命を落とすことさえあるからだ。

元来が愚かな存在である人間は、アルコールによってさらに愚かになる。

まだまだ年末の飲み会がつづき、年が明ければ新年会もあるだろう。
イッキ飲みを強要するバカ者は未だ絶滅していないだろうが、それを強いられる20年前の私と同様のか弱き立場の人たちには、どうか、「頑として断る気概」を持って欲しいと思う。

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