「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」でMediaMation MX4D™を体感してきた
前日のツーリングの疲れがバリバリに残った2016年1月11日(月)、朝っぱらから(上映開始=午前8時50分)まいど御用達(ってまだ2回目だけど)の「TOHOシネマズ 川崎」で「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」を観てきた。
観たのはもちろん、「MediaMation MX4D」バージョンである。
画像出典:TOHOシネマズ新たに7館でシステム導入 : 映画ニュース - 映画.com
「スクリーン9=MX4Dシアター」へ
7階フロアで予約しておいたチケットをゲットし、商業ビルとしては異例なほど長いエスカレーターに乗って、9階フロアへ移動。
前回 (2015年12月30日) 来たときは気づかなかったが、
「TOHOシネマズ 川崎」は「川崎DICE (ダイス)」ビルの「7+8階」で1フロア、「9+10階」で1フロアを贅沢に使用しているようだ。まああれだけ座席が階段状になっているのだから、天井高も高くとる必要があるのは当然だが、もしこのザ・シネコンが潰れたら、「7・8・9・10で4フロア」に変更できるのだろうか。閑話休題。
今回は「スクリーン9=MX4Dシアター」。そして今回もまた、「後方にも右側にも座席がない=A-8」を選択した。
この座席は右前方が柵で囲われていて通り抜けできないため、直前を人が通過することもない。
映画館のような不特定多数の人間が集まる空間で、できるだけ他人と交わりたくない私にとっては、最適な位置である。
スクリーンの見え具合はこんな感じ。
最前列の席だが、座席からスクリーンが離れているせいか、前回の「スクリーン4・B-5 (2列目・左端)」よりは若干見やすく感じた。
ただ、字幕はかなり読みにくかったけど(笑)。
MX4Dシアター内部の印象
というわけで、待望の「MediaMation MX4D」である。
シートはこんな▼感じ。上映後もしばらく他の客が残っていてフラッシュを焚くのは憚られたので、写真が暗くてすみません。
この記事▼によれば、
TOHOシネマズ川崎にMX4Dが導入されたのはつい最近のことのようだが、シートはやや使いこまれた感じがした。ガタガタ動くから劣化が激しいのだろうか。
そして、館内はこんな▼感じ。各列にこれだけ段差があるため、前列に座高の高い人が座っても頭がジャマになることないだろう。
私は後ろに人がいるのがイヤなので、多少スクリーンが見づらくても(後ろに空間が空いている)最前列を選んだが、後ろが気にならない人は3列目あたりがいちばん見やすいと思われる。
3Dは驚く程のことではなかった
映画館自体、先日訪れたのがおそらく10年以上ぶりだったので、3D映画も当然初めてなのだが *1、「見え方」は拙宅の安物3Dテレビ(LG 55LM7600)とほぼ同じで、それほどの驚きはなかった。
3Dの方式もほぼ同じらしく、実際にTOHOシネマズで購入した3Dメガネで、拙宅のテレビもちゃんと3Dになった。
もちろん、画面サイズは比較の対象ではないので、
- 55インチ画面サイズ = 0.6845m × 1.397m
- TOHOシネマズ川崎:スクリーン9 = 3.6 × 8.7m
迫力はケタ違いだったが。
「11種類の未体験アクション」について
ここからは、「11種類の未体験アクション」について、ひとつひとつふり返ってみよう。
ただ残念ながら、「どのシーンでどのアクションが使われたか」は明確に覚えていない。
シートにグラグラ揺られながらも、やっぱりメモっとけば良かった。
画像出典:TOHOシネマズが「体感型」4Dシアターを導入! | TOHOシネマズ
シート効果
バックポーカー (背後)
シートが前後上下左右にグラグラ動くことの次に、このアクションは効いた。ちょうどマッサージチェアで、背中をトントンされるのに似ている。(ああ、もうちょっと上の方をトントンして!)と思ったのは私だけではないだろう。
もし、効果があまり感じられなかったという人は、背もたれと背中が離れていたのではないかと思う。
ネックティクラー (首元)
「首筋に何かが触れる」というアクション。パーカーを着ていたせいか、あまり感じなかった。
セント (香り)
「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」では「ニオイ効果」はなかったと思う。隣に座っていたかみさんも「ニオイはしなかった」と言っていた。
ま、ほとんどが宇宙空間で展開される映画なので、ニオイはなくても当然かとも思う。
ウィンド (風)
エアコン的なやさしい風。これは砂漠のシーンとかでちょいちょい吹いたような・・・あまり印象に残るものではない。
エアーブラスト (噴射)
「自然な風」の「ウィンド」に対して、こちらはまさに「突風」である。戦闘や爆発のシーンなどで効果的だった。
ウォーターブラスト (水しぶき)
これもなかった。(濡れるのはちょっとイヤだな)と思ってはいたが、(雪上での戦闘シーンであったら効果的だったのに)とも思った。
レッグティクラー (足下)
アキレス腱のあたりをチョンチョンと触られる、ナゾのアクションである。
(お!?なんだなんだ?)と、ちと驚いた。昔の映画館のボロいシートだったら、後ろのヤツの足が当たることもあっただろうが・・・。
上映後にシート下を確かめたら、何やらコードみたいな物が見えた。写真、撮っておけば良かった。
シートポッパー (突き上げ)
シートにケツを突き上げられるアクション。これもかなり効果的だったが、私はデカい頭を長年支えているお陰で首が慢性的にムチウチ気味なので、ちょっとツラかった。
ランブラー (地響き)
頻度は少なかったが、何度かはあったと思う。ま、シートがブルブル震えるのは“古典的”な仕掛けなので、特筆すべきものでもないだろう。
劇場効果
ストロボ (閃光)
一度だけ、オーバーなほどバシャバシャ光った。どのシーンだったかなあ・・・
フォグ (霧)
かみさんは「映画の始めの方でケムリが出た」と言っていたが、私は気づかなかった。スクリーンが近すぎると、気づきにくいのかもしれない。
MX4Dは楽しかった! でも・・・
初めて体験したMX4Dは、「基本的にシートが“グラグラ/ガクガク/ブルブル/ズドン”と動くシステムである」「その他のアクションは付け足し程度である」という認識に落ち着いたが、想像していた以上には楽しめた。
前日、ショートツーリングとは言え気温の低い中を7時間ほとんど走りっぱなしだったので、ご老体にはフシブシに疲れが残っていて、上映開始後30分ぐらいは少しキツかったが、カラダが慣れてからは「もっとシートを揺らして!」とずっと思っていた。
そんな感じで私はアクションが物足りないぐらいだったが、かみさんは途中で具合が悪くなったそうだ。映画の後半でうつむき加減になっていたので、(こいつ、こんな環境でよく寝られるな)なんて思っていたのだが、「頭がクラクラして目を開けていられなかった」と言っていた。
開発元が「人体実験」をして統計を取り、「“平均的な”アクション強度」に調整しているかどうかはわからないが、人によっては注意が必要だろう *2。
そして最大の問題は、「映画そのものに入り込めるか」だと思う。
「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」はもちろん退屈な映画ではなかったが、プロットが“荒唐無稽”なだけで、簡単に言えば「戦争映画」である(“WARS”とタイトルで謳っているし)。
映画自体の感想は別の項に書こうと思うが、「こういう映画って、今さら制作するべきものかな?」という思いしか持てず、映画の世界観(笑)に入り込めなかったので、「目に入ってくる映像」と「シートのグラグラ」とがバラバラに感じられたのが残念ではあった。
*1:Wikipediaによれば、「2009年の『アバター』から多数の立体映画が製作されるようになった」とあるので、3D映画が広まったのは割と最近のことなのだ
*2:妊娠している人やケガをしている人は観ることができない