川崎ラプソディ (1):ラゾーナ川崎と場末の飲み屋街と

住宅ローンの本審査も無事パスして、15年と8ヶ月もの長きに渡って住み続けた川崎を、今月いっぱいで離れることになった。 

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あと残り3週間と少し、思い出も交えながら、残り少ない川崎での日々を語りたいと思う。



 

2016年4月2日(土)の交渉

エイブル」とかいう、「管理費」という名目で金を取るだけ取ってロクに管理もしないクソ会社の某支店に、「現在住んでいる賃貸マンションを1日でも早く退去できるよう」交渉しに行った。

「退去する場合、1ヶ月前に連絡しなければならない」という、貸す側の勝手な都合によれば、4月2日に連絡すればもっとも早い退去日は「5月1日」なのだそうだが、1日だけ早めてもらって(そこの店長曰く「まけて」もらって)、退去日を「4月30日」に設定することができた。

さらに「マンションのゴミ置き場の前に毎日路駐しているバカがいて困っている」旨を、わざわざ「iPad Pro」を持参して写真付きで説明して「何とかしてくれないか」と訴えたのだが、この切なる訴えに対しては、「マンションの敷地外なのでこちらでは何も言えない、警察に電話してください」と、ニベもなかった。

少なくとも、ゴミ置き場はマンションの敷地内の話だろう。「こちらが困っていること=ゴミ置き場にアクセスしづらいこと」は、ハナから「面倒なことには関わりたくない」という思考の店長には伝わらなかったようだ。
 

ラゾーナ川崎プラザで昔日の川崎駅西口を想う

交渉が (一部) 実を結んだ後、「ザ・ドヤ街川崎」のマイナスイメージを一掃してくれた最大の功労施設「ラゾーナ川崎プラザ」に向かう。

ラゾーナ川崎プラザは、今年 (2016年) で10周年だそうだ。もうそんなに経つのか・・・。

www.lazona-kawasaki.com

私が川崎に越してきた2000年当時、この地にはまだ東芝の巨大な工場跡地が残されていて、その周囲では古びた商店のいくつかが細々と営業を続けていた。その頃の昭和な雰囲気を思い起こすと、ラゾーナ川崎プラザを中心とした現在の川崎駅西口の賑わいは隔世の感がある。

今度は一軒家なのでいろいろ家具も揃えたいが、何せ先立つモノが全然ない(恥)。
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虚しく切ない気持ちで「無印良品」の店内をうろつく私であったが、整然と並んだ生活用品の数々が、交渉で毛羽立ったココロを妙に落ち着かせてくれた。

ユニディ」のキャンプ用品の充実ぶりは、川崎ではダントツだろう。
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今年のゴールデンウィークは引越しで忙殺されることが確定してしまったので、キャンプには行けそうにないのが悲しい。

川崎駅の「北口自由通路」は、順調に工事が進んでいるように見えた。
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building-pc.cocolog-nifty.com

その完成を見届ける前に、川崎を離れてしまうのは甚だ残念である。

・・・ま、引越先は横浜で、勤務先は今までどおり神保町なので、生きてさえいればいくらでも完成した姿は見られるだろうけど(笑)。

 

平日の夜、場末の飲み屋街

このところは残り少ない川崎の日々を名残惜しむように、新川崎駅から遠回りして帰っている。 

最近のお気に入りスポットは、南武線の「塚越踏切」近くにある場末の飲み屋街である。と言っても、実質2軒しかないが(笑)。

スマホの低スペックなレンズで撮った写真では、色がトんでしまって右の2軒は店名がわからないが、f:id:ToshUeno:20160330200615j:plain
左から

  • 小料理「さざ波」
  • スナック「セリカ」
    (ツブれて看板もない店を1軒挟んで)
  • 居酒屋「母」

とつづいている。

Googleストリートビューによる昼間の画でも、場末感は伝わるだろう。

ちなみに「さざ波」は、電気が灯ったのを一度も見ていないのでずっと休業状態。「母」は、いつ覗いても同じメンツのおっさん達が狭いカウンターを占領している。「セリカ」は、曇りガラスのスキマの向こう側に客の姿を確認できたことは一度もない。

シラフではどちらの店にも飛び込むガッツもなく、場末感を楽しみながら、毎日素通りする私である。

(つづく)