ヤマハ・NMAXで始まる8輪生活(2):外観/性能検証篇
納車のときはヒト悶着あった (起こした) が、そんなことはNMAXには何の関係もない。
納車から一夜明けた2016年7月18日(月)・「海の日」の早朝、ヤマハ・NMAXに“初乗り”してきたときのインプレッションについて書く。
エクステリアの各方向から受ける印象について
フロント左斜めから
この角度から見ると、デザインとして非常にまとまっていることがよくわかる。
色は「マットイエローイッシュグレーメタリック2」という長ったらしい名前だが、要は「ちょっと黄色味がかったツヤ消しグレー」である。
このクラスの乗り物で「高級感」を語るのもどうかと思うが、安っぽいツヤ“あり”メタリックよりも、ツヤ消しの方がかえって高級に見える (気がする)。
オプションで付けたナックルバイザーのカタチが、ミラーとシンクロしていてとてもいい感じ。ただ、残念ながらこのミラーは見づらいので、いずれ変えたいと思っている。
左サイドから
こうして見ると、普通の (エンジンが車体中央にある) オートバイと比べてエンジンが極端に後ろにあるので、「重量配分的に大丈夫なのか?」と不安になるが、全体的に軽く、かつコンパクトなので、問題ないのだろう。
兄貴分である「TMAX」はどうなってんだろうと思ってWebサイトを見てみたが、車体構成から何から、もうまったくの別モンだった。当たり前か。
フロント右斜めから
こうして見ると、ナックルバイザーのカタチはヘッドライトともシンクロしている (ように見える)。
最初に実車を見たときは(ナックルバイザー、ちょっとビミョーだな)と思ったが、ホント付けてよかった。
右サイドから
マフラーの前方にあるのがラジエーター。随分小さいが、そこは124ccなので。
原チャリも含めれば、最初に買った「ホンダ・タクト」から数えてこれが9台目の二輪車だが、私はスクリーンが付いている二輪車を所有するのは初めてである。なので、「スクリーンなんて、付いてるだけありがたい」と思っていたが、このスクリーンは短すぎて、風防効果はまるでない。
リア右斜めから
リアサスペンションは、コンベンショナルな2本ショック。なんだ「コンベンショナル」って(笑)。ま、使ってみたかっただけ。見た目は安っぽいが、ちゃんと仕事はしている。
ホンダ・PCXで同様の2本ショックを見たときは(へえ~スクーターなのに2本ショックなんだ)と少し驚いたが、さすがPCXの「二番煎じ」であるNMAX、基本的な車体構成までマネているということか。
リア左斜めから
シートは (このクラスとしては) 大柄で、クッションも適度に“コシ”があって、とても座りやすい。
私は自称・脚長なのでシートの後端に座るが、その位置から地面に両足を下すと、踵がキモチ浮く (ランニングシューズの場合)。それがちょっと悔しかった。
シロートの走行性能インプレッション
動かないよ?
走り出しは、グリップを“クイッ”と軽くひねるだけで・・・はピクリとも動かず、“グググイッ”と思いっきりひねってようやく動き出す。最初は(あら?動かないよ?)と思ってしまった。原付二種スクーターのアクセルグリップの“遊び”が、こんなに大きいとは知らなかった。
私の場合、原チャリスクーターに日常的に乗っていたのはかれこれもう20年近く前の昔なので、感覚的な比較対象がどうしてもM109Rになってしまう。
「『124ccのスクーター』と『1,783ccのクルーザー』を比較すんな」って話だろうが、まあこればっかりは車歴の少ないシロートなのでしょうがない。で、これ以降も、基本的にはM109Rとの比較になる。
「足の操作がまったく不要な乗り物」に約20年ぶりに乗ったので、「右足、ブレーキ!」とか「左足、ギアチェンジ!」とか、脳が勝手に命令を出そうとする感覚がとてもおもしろかった。ラクと言えばラクだが、なんかモノ足りないと言えばモノ足りない。
「左手がブレーキ」ってのも、乗り始めてしばらくは脳ミソの切替が必要だった。(なんかいまいちブレーキ効かねえなあ・・・あ、左手もブレーキなのか)みたいな感じ。
あとは、「ずいぶんカラダの下の方に動力がある」感じがキモチ悪かった。M109R、というか「フツーに跨がる」オートバイの場合、車体とカラダが一体になる感覚があるが、そういう感覚はほぼない・・・つか、どれもコレもNMAXのインプレッションでもなんでもねえな(笑)。
原付二種ゆえの走行性能に楽しみを見出す
パワーは、ある方だろう。比較対象がM109Rだと、走り出しはかなり“かったるい”感じがあるが、スピードに乗ってしまえばあとは軽快に走ってくれる。
ただ、いちおう「慣らし中」なので、フルスロットルにはしていない。せいぜい「アクセル開度70%」ってところだろうか。そのぐらい開けないと、天下の国道1号の「側道から本線に合流する際のクルマの流れ」には乗れないし、逆に言うとそれぐらい開ければ、大概の幹線道路のクルマの流れには乗ることができる。
コーナリングも、このクラスのスクーターにしては安定している方なのだろう。
M109Rは、いわゆる「コーナリングマシン」とは対極にあるオートバイだが、「低重心・大重量」ならではのコーナリング時の安定感がある。それと比較してしまうと、“高”重心ゆえの不安定な感じはあるが、限界を探りながら車体を倒しこんで行き、それがピタッと決まると気持ちいい。
車体の軽さ・小ささゆえの軽快感にアタマとカラダが慣れてくれば、なるほど、これはこれで楽しい乗り物である。
(つづく)