スカイラインクーペ、10年目でようやく“夢”を叶える:後篇

2017年9月23日、秋分の日。愛車・スカイラインクーペのホイール交換をしてきた。

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後篇は、フジ・コーポレーション横浜店での販売担当とのやり取りや、交換の様子を中心に書く。



 

フジ・コーポレーション横浜店の大友康平と金山一彦

「23日の午前中にはタイヤが届く」
フジ・コーポレーション横浜店・販売担当からのメールには、そう書いてあった。

23日・土曜日の午後に行くか、それとも日曜日の午前中にするか悩んだが、早朝まで雨が降り続いて午後もどんより曇っていた土曜に対して、日曜の天気予報は晴れ。「天気が悪い方が、店も周辺の道路も空いているだろう」そんな予測に基づき、土曜に行くことにする。

が、溜まりに溜まったストレスでよく眠れず、頭が痛い。もはやジャンキーになりつつあるナロンエースをガブ飲み・・・じゃなくて用法・用量をきちんと守って飲んでから、愛車・スカイラインクーペに乗り込んだ。

土曜の午後ということで、拙宅から臨める国道1号は上りも下りも大渋滞。そんなところに突入するガッツはないので、あえて遠回りして横浜県道環状3号線を経由して戸塚駅東口側に抜け、矢沢の立体交差で国道1号に合流した。最短コースより5km以上遠くなるが、渋滞の中を15分間チンタラ走るよりも、空いている道を30分走った方が全然マシ。私はそう考える人種である。とにかく渋滞は大キライなのだ。

案の定、合流した後の国道1号も、横浜新道も第3京浜にも渋滞はまったくなく、拙宅を出てから約45分後、横浜市都筑区にあるフジ・コーポレーション横浜店に到着した。
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店内に入るなり、近くにいたおっさんに「○○さんいらっしゃいますか」と、メールのやり取りをした販売担当の名前を挙げて呼んでもらった。程なくして現れたのは、大友康平金山一彦を足して2で割った感じの(足して2で割ってもあんまり変わらない気もするが)、私と同世代と思しきおっさんであった。

 

フジ・コーポレーション横浜店の販売担当はテキトー過ぎる

私「ホイールをいくつか見せてもらえますか」
「19インチから20インチは多数在庫あります」と自信満々に言い切るぐらいだから、さぞかしいろんなホイールがあるんだろう。まずはそれから見せてもらおうか。
名前を名乗り、メールでタイヤ(ダンロップ・LE MANS V)を注文したことを告げてから、そう切り出した。

販売担当「ああ、フリードの!」
ちげえよ。スカイラインクーペだよ。そう言えば待っている間、先に交換を終えたホンダ・フリードが出て行ったことを今思い出した。確かに、私以外にも客はたくさんいるだろうから、車種を間違えるぐらいは許してあげよう。例えそれが、流麗で美しいスカイラインクーペとは似ても似つかない、便利さだけが取り柄のスンヅまりでブカッコウなコンパクト・ミニバンだとしても。

ちょっとイラッとしたのは、あるホイールを私に見せながら彼が言った一言だ。明らかに、私を他の客と間違えて発した言葉であった。
販売担当「こちらが、メールにも書いたホイールなんですけど」
おいおい、オレの「在庫がある商品を教えてくれ」ってお願いは完全にスルーしたくせに、他の客にはちゃんとホイールを紹介してんじゃねえかよ。なんなんだコイツ。

さらに彼は、こちらのイラだちをブーストさせるかのように、
販売担当「でもコレは今、在庫がないんですよねー」「いま在庫があるのは、コッチだけなんです」
まったく好みではない真っ黒なホイールを指し示しながら、コトもナゲに言い放った。
おいおいおいおい、「19インチから20インチは多数在庫あります」じゃねえのかよ・・・。

イラついてもしょうがない。しょせんタイヤ屋なんてこんなもんなんだろう。もしディーラーで同じホイール+タイヤを交換したら、ココの倍は請求されるだろうから、多少のテキトーさはガマンしなければならない。

まあそれにしても、ちょっとテキトーが過ぎるんじゃねえの、とは思う。 

 

“スペシャルブランド”店 

最悪の背景

交換作業が始まる前に、もう2度と装着することはないであろう、約10年間変わらずにずっとお気に入りだった純正ホイールの「最後の姿」を写真に収める。
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私が駐めたときには隣は空いていたのだが、いつの間にか、いかにも頭の悪いヤツが乗っていそうな、バカ車高のSUVが隣に駐まっていた。せっかくの最後の姿の「背景」としては、最悪の車種である。ツイてない。

アルミの“ワッカ”がヒャク万円

このテの店にはめったに来ないので、ぐるっと店内を見て回る。

さほど広くはない店内のいちばん奥の壁には、メルセデス・ベンツだのBMWだののブランドエンブレムがセンターキャップに入った、高級そうなホイールが一面にディスプレイされていた。まさに「壮観」である。
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このベーエンベー▼のヤツは、776,600円。このぐらいはまだ序の口。
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こっちのアーマーゲー▼は、なんと1,240,100円!f:id:ToshUeno:20170923152919j:plain
ざっと見てコレ▲がいちばん高いと思ったから写真に収めたのだが、右側に見切れているヤツが「1,249,???円」だった。フ~シィア~ナ~(IKKO風)。

この壁を眺めながら思った。

そうか。販売担当がメールに書いてきた「19インチから20インチは多数在庫あります」とは、これらの超高級ホイールのことだったのか。そりゃ1セットでも売れれば、さぞかし儲かるんだろうけど、この店に来る客のいったい何パーセントが、こんなバカ高いホイールを買うことができるのだろう。120万って(笑)

都筑区なんて横浜の片田舎にはほとんどいないであろう、超富裕層を相手にした商品をこんなに大量に並べるぐらいなら、もっと庶民的なお値段の商品をもっと多く取り扱えばいいのに。

ビンボー人のヒガミ根性よろしく、店の販売方針をオカド違いに批判しながら外に出ると、外壁に「Fuji Special Brand」とあった。なるほど、ここは「スペシャルブランド店」だったのか。でも、スペシャルブランドを標榜するなら、お金持ちを相手に商売するなら、もうちょっとマシな接客を心がけるべきだろう。

 

ピットでの交換作業

どれも似たような金属のワッカを見ても全然おもしろくないので(しかもそのほとんどが高くて買えないので)、1時間ほどの待ち時間のほとんどは、店外入口ヨコに置いてあったイスに座ってスマホで新聞を読んでいた。

そして、私はブロガーのハシクレでもあるので、 愛車・スカイラインクーペが駐車場から移動されてからは、店舗裏にあるピットにちょいちょい行きつつ、作業の様子を写真に収めた。スタッフのおにいちゃん達はきっと「なんだよ、あのおっさん」とウザがっていただろう。どうもすみません。

交換前

まずは交換前▼。
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ちなみに、「ホイールって下取りできますか」と販売担当に尋ねたら、
「傷が付いてるホイールは下取りできないんですぅ」
と、あっさり断られた。けっ。しかたないので、タイヤ+ホイールは持ち帰ることにした。

交換中

上の写真の18分後。絶賛交換中▼。
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古タイヤ付き純正ホイールが袋に入れられ、無造作に置かれていることに注目▲。

交換後

そして、上の写真の14分後、交換が完了▼。
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無造作に置かれていた古タイヤ付き純正ホイールは、さらに無造作にトランクとリヤシートに積まれていた。

お察しのとおり、スカイラインクーペのトランクは狭くて「底浅」なので、タイヤ付きの19インチ・ホイールは1つしか入らない。残りの3つはリヤシートにナナメに積まれていたため、帰り道は後方視界が5分の1ほどになってしまった。

できれば、もうちょっと丁寧に積んで欲しかった・・・とは思ったが、日がな一日単調かつ慎重な作業を強いられて心身ともに疲れ果て、それどころではないのだろう。そんな過酷な労働に勤しむ若者たちには、シンパシーを感じなくもない。

 

Lehrmeister LM-S VENETO7

「LM-5」?

換装したホイールは、Lehrmeister「LM-S VENETO 7」。色は「ブラック/リムポリッシュ」。

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サイドに彫られた赤い文字を見て「『LM-5』ってタイヤ(ダンロップ・LE MANS 5)の略称といっしょじゃん!」って思ったら「LM-S」だった。なぁんだ。まあでも、どう見ても「S」よりは「5」だ。

ニジュウブンのイチ

クロは好みではないので全然考えていなかったのだが、上述のとおり「今日交換できるのはコレしかない」と販売担当に言われ、また次の週もこんなツマんない場所に来たくないので、シブシブこれで妥協した。

ひとつだけ良かったのは、異常に安かったことだ。

タイヤ代が約11万なので、タイヤ+ホイールで25万以上は覚悟していたのだが、販売担当が差し出した電卓に表示されていた金額は「171,500 *1」。
「え?そんなに安いんですか?ホントですか?計算間違えてないですか?」
そうしつこく販売担当に聞いてしまった。タイヤが約11万なので、ホイールはたったの6万円ってことになる。アーマーゲーの超高級ホイールの、20分の1である。

予想よりあまりに安かったので、フンパツして窒素を充填してしまった。シメて、合計「177,680円」

「スパルタン」って何?

この店では、交換作業が終わるとスタッフが入口の前まで車両を移動してくれる。店外で待っている間に何度もその光景を見ていたので、「自分の番」をワクワクしながら待って写真を撮った。 
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(うーん・・・やっぱり、クロは全然いいと思わないけど、これはこれでアリかな、スパルタンなイメージで)
なぁんて思ったが、「スパルタン」の意味はよくわからなかった。あとこの色だと、フロントグリルおよびトランクリッドの、メッキとのバランスが悪いと思う。

とは言え、せっかくのツヤツヤでキレイなブラックである。
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10年目でようやくを叶えたのだから、純正ホイール同様、愛してあげようと思う。f:id:ToshUeno:20170925211855j:plain
今度は、ガリキズなど決して付けないように。

(この項おわり)

 

*1:ホントは千の位から下は全然覚えていないのでテキトー