オートバイに乗り続けるために(4)
2012年のツーリング
この年から、「何かテーマを決めてツーリングしよう」と思うようになった。いい加減、出雲秋田、じゃなくて伊豆も飽きた*1し、行き当たりばったりで乗っても、楽しめないことが多くなってきたからだ。
2012年のテーマは「能登半島」。
行くまでは「遠くないスか?」なんて思ってたけど、行ってみたらそうでもな・・・いや、やっぱり能登半島の”先っちょ (珠洲市)”は遠かった。でもまあ、一泊すればどうってことない距離ではある。
7月から9月にかけて、計3回行った。たかが3回、されど3回。一泊二日が2回、二泊三日が1回。すべてビジネスホテル泊。ちなみに、この年の春先に「BikeJIN キャンプセット」を既に購入済だったが、めんどくさくて結局1回も使わなかった(笑)。
3回も行くほど、能登半島は本当に楽しかった。あんなにツーリング向きの土地って、他にないんじゃないかと思う(いや、それを言ったら北海道とかの方が上なんだろうけど、気軽には行けないからね、北海道は)。
日本の海沿いの風景なんてどこも似たようなもんだけど、能登半島だけは、もし、お笑い芸人ヨロシク目隠しされて連れて行かれたとしても、「能登半島だ!」とわかるだろう・・・
・・・ま、それはウソだけど、とにかく“空気感”が一種独特なのだよ、能登半島は。
それまでネクラ(死語)に「非公開」で書いていたブログを公開しようと思ったのも、能登半島でのツーリングが楽しくて、高揚していたからだろう。
千里浜なぎさドライブウェイ
能登半島ツーリングのド定番、千里浜なぎさドライブウェイ。この時▲は既に9月、時間も夕暮れ時だったが、けっこうな人出だった。
かみさんにも見せてあげたくて、この年の9月末日にクルマでも一度行った。ブルー・オン・ブルー。 ”キタノブルー”って感じじゃないスか?(怒られます)
M109Rで行った時と同じような時間だったが、端から端まで走って、若い男女のグループが一組しかいなかった(天気が良くなかったせいもあると思うが)。
千里浜に行くなら、9月下旬以降がオススメです。
2013年のツーリング
この年はGWにかみさんとクルマで四国・九州をまわって、そこから本格的・・・まあ記事をアップした頻度からすると全然だが、とにかくツーリングに行ったときだけはブログを書くようになった。
なので「過去記事貼り付け」でお茶を濁すこともできるのだが、それじゃおもしろくもなんともないので、簡単にまとめてみよう。
この年のテーマは「東北地方」。
「3.11」以降、「ダークツーリズムがどうたらこうたら」言われていたので、東北地方の太平洋側に行くのは自粛していたのだが、どうしても震災の爪痕を自分で見たくなった。
この時点で既に311から2年経過していたわけだが、なんかもう・・・「衝撃的」なんて言葉が陳腐化するほど、ア然とする風景の連続だった。
富岡町▼。一見普通の町並みだが、人の気配がまったくない。この時は「原発なんて即刻なくすべき!」なんて思ったが、いま現在は、代替策が他にない以上、全面的に「原発ノー」とは言いきれない。CO2削減など、考慮すべき問題はたくさんあるのだから。イチエフ周辺に住んでいた方々の心情を想像すると心苦しいばかりだが、「原発再稼働もやむなし」というのが、現在の私の意見だ。閑話休題。
宮城県東松島市▼。この国の風景を見て、”茫漠”という言葉が思い浮かぶこともそうそうないだろう。
近くに住んでいた方々のブログを見ると、震災前は、ここも緑豊かな公園だったのだ。
思い出の風景
それまでにも増して素晴らしい風景をたくさん見たのもこの年だった。
前日、全身ずぶ濡れ(ノーカッパ(笑))でたどり着いた八幡平ロイヤルホテルで見た朝焼けと、
静かな山々の景色は忘れられない。
竜泊ラインは、靄がかかっていて絶景を眺めることはできなかったが、今思えば、この夕暮れ時の”寂寥感”が心に染みる。 ああ汝、寂寥の人。ちなみに、竜飛岬から峠を下りきる一歩手前のこの地点まで、すれ違ったクルマは1台だけだった。
まとめ
去年からのテーマであった「裏日本の海沿いを行く」も、今年のGWに実現することができた。
今年のテーマは「紀伊半島」。理由は、「行ったことがないから」。日本最大の半島は、「ほとんど平野部がない」と聞く。一体どんなところだろうか。
現在のクソ忙しい状況に怠惰な自我がへこたれそうになるけれど、いままで出会った素晴らしい風景の数々を思い出しながら、ただひとつの“願い”を胸に、またオートバイに跨がろう。
「心に残る旅がしたい」という願いを胸に。
(この項おわり)
*1:izumoakita [変換] で実際に「出雲秋田」と変換される。ATOKなのに