ツーリング:鳥取~島根
「暦の上では秋」になる前に、どうしても島根まで行きたくなる。
だが、その距離からくる疲労度やキャンプ用品の後片付け等を考えると、さすがに土日だけではキツい。
というわけで、周囲の誹りをも恐れず、平日金曜に無理やり休みを取って出かける。
“裏”日本、島根県へ。
気合い入れて休んだ割には、出発は結局午前8時。
川崎から島根まで行くってのに、我ながらナメすぎだ。
空いてるPA/混んでるSA
新東名道・遠州森町PA。平日は人が少なくて良い。
が、ぐっと西に進み、ここ名神道・大津SAは平日にも関わらず意外な程の混雑ぶり。
さすがに仕事中っぽい格好した人が多いが、そうでなさそうな人もチラホラ。
フードコートの中を通ると、昼時ってのもあるだろうが、かなりの賑わい。
いや、ハナからそんなところで食事するつもりはないのだが、展望フロアに行った後でトイレの看板見つけて向かったら、フードコートの一番奥にありやがった。
その展望フロアからの眺め。
「琵琶湖を一望」ってのが、このSAの“ウリ”らしいが、なんせ3階程の高さしかないため、たいしていい眺めじゃない。
カーナビ譚
例によって、「予めルートを検討しておく」なんてことはせず、すべてカーナビ(Panasonic サイクルGorilla)任せ。
中国道・山崎ICを過ぎた辺りから、なぜか主要地点/IC/SA・PA等の「ポイント表示」が緑(=自動車専用道路)から青(=一般道)に変わってしまう。
思いっきり高速道路の上なのに。
「は?」と思ってたところでちょうど、鳥取道との分岐(佐用JCT)の案内標識。
当該案内標識には、[↑広島(と、あとどこか)]と[→鳥取(と、あとどこか)]とあり、今回は島根に直接行こうと思っていたので、
「広島まで行っちまったらダメだろ」
「やっぱ鳥取から行った方が近いよな」
なんて安易な判断に基づき、カーナビはフルシカトで迷わず[→鳥取]=鳥取道へ進む。
その後、カーナビは下道に降りるよう、しつこく指示し続ける。
島根には、米子道から行った方が早かったんだね。
この、時々意味不明な表示(=中国道の途中でなぜか一般道表示になる点)をするカーナビもアレだけど、おおまかなルートぐらい自分で確認しとけって話。
そんなこんなで、延々と高速道を走り続けた割には、鳥取に辿り着く頃にはすっかり夕刻。
白うさぎって・・・
なかなかファニーな名称の道の駅。っつーか、このネーミングセンスはどうなんだろう。こういう施設は、フツーに地名が一番いいと思うのだが。
地元の人はなんて呼んでるんだろうか。
この像と、タイトル「恋人の聖地」とが結び付かない。・・・と思ったらタイトルは「大国主命と因幡の白うさぎ」だった。この「恋人の聖地」ってなんなん?
ぱっと見、開店休業状態なのか?と思ったが、客が少ないだけで営業はしてるようだった。
横断歩道はなく、歩道橋を渡ると、砂浜。そして海。
その名前はともかく、ロケーションはなかなかの道の駅だ。
ここから、最近開通した?カーナビには表示されない米子バイパスをすいすい進み、カーナビの[到着予想時刻]がどんどん早まる。
しかしまあ、PNDは地図がすぐに古くなってダメだね。
一番重要な、地図の“新鮮度”が、スマホの、タダのナビアプリにも劣るんだから。
バージョンアップするにも、ナビ自体が2万円台なのに、8,500円(定価)もするし。たけえよ。
山陰道の途中で、「島根県」の案内標識を確認。
が、さすがにここでは停まれない。
人生初島根
仕方なく安来ICで降りてすぐ、「人生初・島根」の写真を撮影。
って、「主要地点」の標識もなく、これじゃまったくどこかわからん。
ここから目指すは、
もう既に暗くなり始めてるので、一刻も早く辿り着きたい。
が、頼みの綱・カーナビ(Panasonic サイクルGorilla)が、キャンプ場の住所の「番地部分」が打てない(=なぜか数字ボタンが有効にならない)。
仕方なく、安来市内を自力で探し廻るものの、当然土地勘もなく、看板も何もなく、全く見当が付かない。
「その辺歩いてる人に聞くか・・・」って思ってると、カーナビに[周辺施設-キャンプ場]の検索メニューがあることを今さら思い出す。。。
で、検索したら、ちゃんと「十神山・なぎさ公園」がヒットした。
さすがっす。
十神山・なぎさ公園キャンプ場
現地まで無事辿り着き、[なぎさ公園→]の看板も見つけたが、矢印の方向にはギリギリバイクが通れるかな?ぐらいの、中央にポールがおっ立ってるスロープしかなく、その先は海沿いの道が続いているようだったが、その狭さに「これは(M109Rじゃ)ムリだろ・・・」と、降りて確認。
セローとか、そっち系のバイクだったら何とか通れるだろうが、さすがにホイールベース1700mm超・装備重量400kg超のマシンでは、下手したら「海にドボン」な感じの道幅。
当然、一度行ったら戻れない。
何も考えずにスロープ登らなくて、ホント良かった。
冷静に考えりゃ・・・他にも入口があるだろう。
位置を想像したら、すぐにわかった。
それにしても、この公園(キャンプ場)の入口はもろ住宅地の中で、ちょっとわかりにくい。
看板も、木の枝を模した雰囲気がおしゃれ?過ぎて、“目立ち度”はいまいち。
サイトっぽい芝生を確認して、さらに、炊事場で釣りの仕掛けを弄ってるおっさんを発見。
- オレ:管理人の方ですか?
- おっさん:違う違う・・・(管理人は)5時過ぎると帰っちゃうんで。
- オレ:ここにテント張ってもいいですかね?
- おっさん:いいよ、いいよ。
おっさんにオッケーもらっても意味ないのに。
おっさんも、いい迷惑だったろうに。
ま、地元民の「了承」を得たかった、ということで。
海沿いの細い道の先に、件のスロープがある。
テントを張り終える頃・・・つーか張り始めた頃には、既に暗くなってた。ランタンを忘れた(恥)ので、“街灯”があって良かった。
管理人さんがいないため、ログハウス風の「水鳥観察ハウス」も真っ暗。
この公園の紹介サイトによると、シャワー室はここにあるらしいが、当然使えない。
しょうがない。また近所の銭湯に行くか・・・で、今度は[周辺施設-銭湯]で検索。
最も近い所で、ここから5.5kmか・・・ま、近くにないものは仕方ない。
街灯もあるので、飯もここで食おう。帰りにコンビニで買おう。
という訳で、バイクに跨がり、鳥取方面に戻る。
が、国道9号線が結構な渋滞。
帰宅ラッシュなんだろうか。
昭和な銭湯
すり抜けしつつ、珍しく一発で辿り着いたのは、昔ながらの銭湯。
暖簾をくぐった時、ちょうどここのご主人(推定年齢79歳)が、“自分ちの風呂”からあがったところで、以降、男湯はずっと“貸切”だった。
シャワーが固定式かつ“お湯チョロチョロ”で使い物にならなかったが、思いっきり昭和テイストな空間は良かった・・・
・・・いや、風呂だから、新しくて清潔な方がいいけどね。
番台のおばちゃん(主の妻)に断って、写真撮影。誰もいなかったから、中も撮れば良かった。
「富士山の絵」も、ちゃんとあった。ちょーちっちゃかった(推定70×30cm)けど。
その後、おばちゃんと「どこから来た?」「日本一周してるの?」なんて会話をしたけど、ここの経営状態が気になって、それを聞こうか、いやそんなこと聞いたら失礼だろ、なんてずっと考えてて、会話に集中できなかった。
やさしそうなおばちゃん、どうもすみませんでした。
十神山・なぎさ公園キャンプ場ふたたび
国道9号線を、キャンプ場に戻る。
途中「島根県」の案内標識があったので、無事撮影。
「はちのす」のクチコミに「バイク乗り入れ可」とあったので、遠慮無くテント横に持ってくる。
近所のローソンで買った酒とツマミ(のレシート)。「島根県」のレシートはそうお目にかかれないので、記念撮影。
ビール×2とイカ焼き+ししゃも、加えておにぎり×2で腹いっぱいになってしまい、チューハイは残してしまった。
平日だけあって、他に誰もいないばかりか、誰も来ない。最高だ。
22時をまわり、ムシの声が小さくなるとともに、近くの工場((株)日立金属安来製作所)から聞こえてくる「ヴォオオオオ~」という音が気になり出す。
が、前日あまり寝てなかったことに長旅の疲労が重なり、いつのまにか眠っていた。
- 走行距離=806.1km