「広域避難場所」と「収容避難場所」を下見する

どんより曇り空の日曜日、お散歩がてら「広域避難場所」と「収容避難場所 (横浜市の場合は「地域防災拠点」と称している)」を下見してきた。



 

備えあれば憂いなし

先日 (11月22日) 早朝に地震があったとき、私は既にバスに揺られていたので *1 地面が揺れていたことにまったく気づかなかったのだが、まだ拙宅にいたかみさんは「結構揺れた」と言っていた。拙宅は築6年目ということでまだ新しいが、しょせんは安普請の木造住宅である。デカい地震が起きたら、耐えられる保証などどこにもない。

戸塚に来てから半年以上が経つが、「いざという時の避難場所がどこなのか、まったく確認していない」ということに改めて気づいた。そもそも子供がいないので、周辺の小中学校がどこにあるのかさえよくわからない。

というわけで、今にも泣き出しそうな曇り空の日曜日、「広域避難場所」と「収容避難場所」を下見するために散歩に出かけた。

 

広域避難場所はとても心強い施設だったが・・・

広域避難場所とは

広域避難場所」とは、横浜市の定義によれば

   避難している小・中学校や公園、空き地などが周囲の大火災の延焼で危険になったとき、煙や熱から身を守るために避難する場所

だそうだ。いわゆる「避難所」のように何日間も滞在するのではなく、一時的に (長くても数時間) 避難する場所のことである。

住宅街の中を迷いながら歩く

横浜って所は、そのイメージを担っているコジャレた海沿いの地域はほんのごく一部で、ほとんどが「山」または「丘陵地」である。拙宅がある戸塚区も、概ね山と丘陵地で形成されている。

宅地造成する際に多少でも起伏を均せばいいものを、均さないばかりか区画整理さえせず、無計画に住宅をボコボコ建てた結果、勾配のきつい、非常にわかりにくい地域道路網ができあがっている。どうしてこんなことになったのだろう。横浜市には、「都市計画」ってものが存在しなかったのだろうか。

広域避難場所に指定されている「横浜市消防訓練センター」に拙宅から行く場合も、住宅街にテキトーに描かれた、クソわかりにくい道路を通らなければならない。スペックの低い脳ミソに地図を叩き込んでも、いざ現地に行くと方角がわからなくなるのが、ザ・方向音痴の常である。だからスマホのGoogleマップをナビモードにして歩いていたのだが、かみさんに「うるさい」と言われた。田舎とは言え腐ってもそこは横浜、確かに通行人がそれなりにいらっしゃる。

「わあったよ」と文句を言いながら仕方なくナビをOFFにしたら、案の定、道を間違えてかなり遠回りになった。

横浜市消防訓練センター

道に迷い、坂と階段(!)を上って下りて最後にまた坂を上って、息も絶え絶えになりながらようやくたどり着いた「横浜市消防訓練センター」。
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敷地内に入るとすぐ目に入るこの建物は「屋内訓練場」。
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要は体育館みたいなものだと思われるが、勝手に敷地に入ったので、内部までは確認していない。

「うーん、これだけ消防車と救急車があれば安心!」
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ここが、人口5,000人未満の過疎の村なら。非常時には、いったいこの何倍の緊急車両が必要になるのだろう。

グラウンドチックな広大なスペースは、「大訓練場」だそうだ。
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周辺一帯が炎に包まれ、このスペースが避難住民で埋め尽くされる・・・そんな阿鼻叫喚の地獄絵図が現実にならないことを心より願う。

施設内には、プールまであった。
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これはただのプールではなく、「水難救助訓練場」だそうだ。水難救助の訓練をするのに、なぜ「コース」が必要なのかは謎だが。

ここまで避難できるかが問題

別称なのか旧称なのかよくわからないが、ここは「横浜市消防学校」とも呼ばれている。現地の門に、そう記された古い表札が掲げられていたし、横浜市の広報資料にはどれも「横浜市消防訓練センター (横浜市消防学校)」と記載されている。

消防のための教育・訓練に携わる人達が集まる施設が避難場所。こんなに心強いことはなかなかないが、もし途中の住宅地一帯が火事になったりしたら、ここまでたどり着けないことも考えられる。横浜市にはぜひ、まだ辛うじて残っている土地を有効に使って、まっとうな「避難用道路」を整備して欲しいものである。

 

収容避難場所はフツーの中学校だった

「収容避難場所」いわゆる「避難所」のことを、横浜市では「地域防災拠点」と呼んでいて、

   震災により家が倒壊したり、倒壊の危険がある場合に、一時的に避難生活を送る場所で、食糧・水・救援物資などの配布や生活情報の提供、家族の安否確認を行う場所

と、定義している。大災害が起きて、あえなく拙宅がブッ壊れたら、そこで生活しなければならない。運良く生き延びた場合は。

そんな「非常時の生活拠点」である南戸塚中学校は、当たり前だが、ごくフツーの中学校だった。
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門扉には「学校関係者以外の者は、学校敷地内及び校舎内への立入りと使用を禁止します」という、居丈高な注意書きがあった。この学校は避難所として指定されているので、超拡大解釈すれば「関係者」と言えなくもないのだが、ビビリのかみさんがギャーギャー言い出すことはわかりきっていたので (消防訓練センターの敷地内にも彼女は入らなかった)、中に入るのは自粛した。

なので、雑魚寝スペースとなる体育館内の広さは確認できなかったが、Googleマップの「Earthビュー」で3D画像を見る限りでは、一般的な大きさの体育館だろう。
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とは言え、この丘陵地一帯に広がる住宅地にお住まいの皆さんが大挙して押し寄せれば、中学校の体育館など、あっという間に人で溢れるのは目に見えている。
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ただでさえ他人に関わりたくないのに、そんな環境で生活できるとは思えない・・・ってな話をしたら、かみさんが「そういう人がクルマに寝泊まりするんじゃん」と言った。なるほど。

現在所有しているスカイラインクーペ (CKV36) は、ロングホイールベース(2850mm)のくせに、目いっぱいシートバックを倒してもフラットにならない。およそ「車中泊」には適さないクルマである (クーペなのだから当然だが)。
この国において、猫も杓子もミニバンなんてブ格好なクルマを買うのは、そういう理由もあるのか。クルマ選びに際しても、災害時のことを考える。日本国民、恐るべし。

 

愚鈍な虚栄

チベット戸塚の丘陵地を上り下りしながら、いろいろ考えた。

こんな道路じゃ避難もクソもねえだろ・・・つか車中泊を考えたらやっぱミニバンかなあ・・・でも停電することを想定すると日産リーフかな・・・あ、その前に「避難セット」を揃えとかなきゃな・・・。

【防災グッズ】地震対策30点避難セット ?避難生活で必要な防災用品をセットした非常持出袋(防災セット)

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ただし、ガキの頃読んだ何か *2 に、こんなことが書いてあった。

   予知できないことについて悩むということは、愚鈍な虚栄である。 

 

*1:地震発生時刻は「午前5時59分」だったのに、チベット戸塚を走るバスはほぼ満員だった!

*2:出典は不明