はじめての電熱~RSタイチ「e-HEAT」:インナージャケット苦闘篇
RSタイチ謹製「e-HEAT」シリーズの、インナージャケットとグローブ、そして車両接続ケーブルセットを購入したときから不安だったことがある。「インナージャケットにケーブルを這わせるのって、ナニゲにめんどくせえんじゃねえか」ってことだ。
案の定、車載バッテリーにケーブルを繋ぐよりも(まあ簡単なはずのその作業にも結構な時間がかかったのだが)、はるかにストレスのかかる作業であった。
インナージャケットに「Yケーブル」を装着
色分けぐらいしてくれてもいいのに
RSタイチ謹製車両接続ケーブルにインナージャケットとグローブを接続する場合は、ケーブルセットの中の「Yケーブル」を使用する。“Y”の字の上半分を両袖に通して、下半分を車載バッテリーに接続した「電源ケーブル」につなげるワケだ。 そのぐらいなら、私のプアな思考力でも想像はできる。
ただ、ケーブルってのは何もしなければこんな風に▼どっちが上なのか下なのか、
というか、そもそも“Y”の字なのかさえわからない。
(ヒト目でわかるように、色分けぐらいしてくれてもいいのに)と思うのは私だけだろうか。
「そんなのテメエだけだよ」という幻聴が聞こえてきたので、冷静になってケーブルを整える。いともカンタンに“Y”の字が目の前に現れた。
そして、背中のファスナーをパックリと開けて、“Y”の上半分をツッコむ。
オペ室の悪魔
個人的に「もっともおもしろかった連続ドラマ2018」は「アンナチュラル」と「ブラックペアン」なのだが(その2つは甲乙つけがたい)、その「ブラックペアン」で、二宮和也氏フンする渡海征司郎がいともカンタンに血管にカテーテル(ガイドワイヤー)を通していたが・・・
まあそんな風には、このケーブル▼は袖に沿って作られたホールを通ってはくれなかった。
「オペ室の悪魔」の職人技と、不器用なシロートのやっつけ仕事とは比べるべくもないが、生地の上からプラグ部分を少しずつ押し出していけば何とかなる。「穴」を覆っているのが、人間の皮膚じゃなくてポリエステルでよかった。
つかカテーテルって、あんな風にスイスイ血管を通ってくれるものなのだろうか?
「裏地を引き出せ」だと?
さて、もっとも難儀だったのがこの作業である。
トリセツにはサクッと「裏地を引き出してください」なんて書いてあるが、「どの部分を」「どのように」引き出せばいいのかがよくわからない。 トリセツには、「ポケット袋」なるものがキレイに取り出せる図▼が載っているが、
こんなん絶対ムリ。
ジャケット内部では細い配線がゴチャゴチャ絡みあっていて、「配線などに無理な力がかからないように注意しながら」という脅し文句の効果もテキメンで、コワくて引っぱり出すことなんてできない。
私には、これ▼が精一杯だった。
ただし、要はこのように▲モバイルバッテリーから電源を取る場合のためにポケット袋に固定してある、バッテリープラグを引き抜けば良いだけなのだ。
なーんだ。もっと早く言ってよ。え?そう書いてあるって?
・・・確かに。図解がさ、ちょっと紛らわしいんだよね。
つなぎまくりマクリスティ(死語?)
さんざんビビりながらポケット袋から引き抜いたバッテリープラグを、“Y”の下半分から枝分かれしたケーブルに接続する。
で、“Y”の下半分を・・・
ゴム状の輪ッカに通す。これを、車載バッテリーに接続した電源ケーブルにつなぐわけだ。
で、袖のホールを通したカテーテルの方は、グローブのプラグにつなぐ。
・・・以上です。
たったこれだけの、余計な話を交えながら書いても1,500文字にも満たないような作業に、(写真を撮りながらとは言え)30分もかかってしまった。ふうぅ・・・。
想像するだけでめんどくさい
実際に使用する前にちょっと想像してみた。例えばトイレに入る場合。
RSタイチ謹製e-HEATグローブは手首のあたりにバッテリーを入れておく袋があるので、モバイルバッテリー式の場合は装着/脱着はフツーのグローブとなんら変わりない。
ところが車両接続ケーブル式の場合、左右のグローブと、裾からピョロンと出ているヤツ。実に、3つもプラグを外さなければならない。想像するだけでも、なかなかめんどくさそうだ。“電池切れ”の不安がなくなるのは大きなメリットだが、装着/脱着時の面倒とトレードオフというワケだ。
実際に使ってみたら、はたしてどう感じるだろうか。
それを知りたくてウズウズしている自分と、すっかりインドア派に成り下がってしまった億劫な自分とが、せめぎ合っている今日この頃である。
(つづく)