「二輪車・高速料金の引き下げ」を日本の片隅で訴える(1)

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ロングツアラー(自称)

私はロングツアラーである。
去年は二輪でのツーリングに4回(7日間)しか行っていない(笑)とはいえ、自宅がある川崎からの行き先が

  1. 福井
  2. 福島・新潟
  3. 兵庫・鳥取
  4. 鳥取・島根

で、たった4回でも「合計5,675km」を走破しているのである。

当然、高速料金もバカにならない*1

そんな自称・ロングツアラーの私にとって、超メジャー二輪雑誌「BikeJIN」の今月号(2015年5月号):「培倶人フリートーキング」に興味深い記事があった。

全国オートバイ協同組合連合会会長・吉田純一氏の以下のコラム。

 

不公平感の強い高速料金はいつ改定されるのか?

お役人さんゴネまくリマクリスティ

記事中の「これまでの経緯」を要約すると、以下のとおり。

 

  • 吉田氏は「二輪車の高速料金が『普通車の8割』『軽四輪と同じ』なのはおかしい」と国土交通省に15年ぐらい言い続けている
  • 国土交通省は「二輪用ETCが普及すれば引き下げに対応できる」と言っていた
  • 二輪用ETC普及後は「二輪は軽四輪と専有面積が同じだから引き下げ不可」と言い始めた

ちなみに、「二輪 通行料金 国会」でググると、以下のページがトップでヒットする。

高速自動車国道等の通行料金問題に関する質問主意書

質問の一部を抜粋。

 

二 道路整備特別措置法施行令第一条の七第二項第二号の小型自動車及び同第三号の軽自動車に含まれる二輪車(小型二輪自動車及び軽二輪車)について、前述した「道路利用者が道路利用により節約できる経費の額」の算定上、四輪車とは区分をすべきと考えるが、どのように扱われているのか明らかにされたい。(※太字は筆者、以下同)

さらに、上記の質問に対する答弁のページを参照して

衆議院議員草川昭三君提出高速自動車国道等の通行料金問題に関する質問に対する答弁書

「質問二」の回答を抜粋。

 

二について

 一般有料道路を通行し、又は利用する小型自動車及び軽自動車に係る「通常節約することのできる額」の算定に当たり、小型自動車については二輪車と四輪車とを区分して扱うこととしている。

ふむふむ、衆議院でもちゃんと議論してるんだね~なんて感心するが、問題は、この質問と答弁の日付である。

 

右の質問主意書を提出する。
昭和六十年十一月十三日
提出者  草川昭三

 

答弁第一〇号
内閣衆質一〇三第一〇号
昭和六十年十二月六日
内閣総理大臣 中曽根康弘

「ショーワろくじゅうねん」ですよ、あーた。ナカソネさんの頃ですよ。オレまだピチピチのドゥーテイでしたよ。そんな太古の昔から「二輪と軽四輪は区別します」って言っといて、未だに何も変わってない訳ですよ。

・・・まあでも、二輪業界全体としては、高速道路の2ケツが解禁されたり、「限定解除」なんていうアホみたいな制度が廃止されたり、当時の「アレもダメ、コレもダメ」なカンジはかなり薄れていることも確かである。

救世主あらわる?

(話を吉田氏の記事に戻して)「明るい兆し」として、

 

松浪健太衆院議員が3月の衆院予算委でオートバイに関する問題を質問してくれた

とあり、各大臣による以下の興味深い答弁が掲載されている。

 

  • 宮沢経産相:
    「二輪車は自動車産業戦略の中で重要な要素として位置づけており、国内新車販売100万台を目指して取り組むべき施策には『二輪車の高速道路料金』など利用環境の整備も含む」
  • 麻生国務相:
    「『普通車と軽自動車』『軽自動車と二輪車』の”差”はどちらが大きいか」という質問に対し、「軽自動車と二輪車」と答弁

宮沢サンはいろいろファンキーなことやってるワリに、バイク乗りにとってなかなかウレシいこと言ってくれるじゃないの。実際に行動に移してくれるかどうかはともかく。

麻生サンは、まあ麻生サンだからなぁ(以下自粛)。

まあ結局は”お役所的”回答

最後に吉田氏の記事は、以下の質問・答弁を掲げ「希望が膨らんできた」と締めくくっている。

 

松浪健太衆院議員は「ETCで二輪と軽四輪の電波は違っているはず。消費者は抜本的なインセンティブを求めている。調査する対応を」と質問し、

 

太田国土交通相は「ETCを含め高速料金のあり方は幅広く検討したい」と答弁していた

「幅広く検討したい」って・・・「やる」か「やらない」だったら、「やらない」に近いと思うのだが・・・。

本当に期待していいのだろうか?

(つづく)

 

*1:ま、年間にすれば全然たいしたことないんだけど