ツーリング:2013/07/28:福島県浜通り地方
見るまえに跳べ
松川浦に行きたかった。
ガキの頃の思い出の場所だが、もう30年以上行っていない。
ただ、前回、6号線から浜通りの北部には抜けられず、迂回路もいまいちわからなかった。
ネットで調べると「通れる道」の大体はわかったが、土地勘がまったくないため、地図どおりに行けるかは全く心もとない。
でもまあとにかく、行ってみることにする。「見るまえに跳べ」だ。
「どの道が通れて、どの道が通れないか」も、把握してみたい。
迷い道くねくね
まずは前回同様に常磐道を北上し、いわき中央ICで一般道へ。
いわき駅前を通り、国道399号線に入る。
基本的にカーナビは使わず・・・ま、よほど細かく経由地を設定しない限り、「通る道を指定してルート設定」という使い方は、カーナビはできない。それはかえってめんどくさい。
で、あっさり道を間違えて、県道41号線(磐城街道)へ入ってしまう・・・つか、「あら?」って思った時には戻るのが億劫な程に走っていたので、そのまま道なりに県道287号線~同36号線へと進む。
で、再び国道399号線にぶつかったところで、一休み。
川内村のJA。いい感じに日陰で快適な休憩場所だった。
勝手に停めさせてもらいました、ありがとうございます。
大熊町に入る
ツーリングの定番、リアルゴールド(量が少ないのでトイレが近くならなくて良い)で栄養補給後、国道399号線をさらに進み、同288号線にぶつかったところで、途中までしか行けないことは知っていたが、あえて右折する。
しばらく進んだところで、「大熊町」の看板を見る。福島第一原発がある町だ。大熊町の端っこの方までは、フツーに入れる、それは知らなかった。
さらに進んでいくと、おばちゃんが2人、「この先検問所」という看板を持って立っている。地元の人だろうか、それともボランティアなんだろうか。
バイクを停めて、「この先は行けないんですか?」と天然なフリして聞いてみると、「バイクは許可証の有無に関わらず通れない」とのこと。
なんでだろう?
あくまで通れるのは、「自宅からの荷物の運び出しに限る」ってことなんだろうか。バイクはほら、たいしてモノを積めないから。
おばちゃん達に、ちゃんと理由を聞けば良かった。ちょっと後悔。
ここには、すばらしい”夏”がある
仕方なく、というか予定どおり来た道を戻り、国道399号線への分岐点で右折。
しばらく道なりに進むが、登館峠の手前で、また通行止め。
またまた来た道を戻って、適当なところで右折。名も無い山道を進む。
山の頂上辺りで、すばらしい景色が広がっていた。こうして写真で見ても、木々の緑が、空の青が、色濃く輝いている。
「”夏”って感じ」の風景だ。
いやぁ、やっぱ、夏はいいねぇ。
と、気分が良くなったところで、県道50号線から同303号線に入り、さらに国道349号線に入る。
どこまで行っても通行止め
道の駅ふくしま東和・あぶくま館。なかなかきれいな所だった。名前がちょっと長ったらしいけど。
少し休憩した後、国道349号線をさらに北上し、同114号線にぶつかったところで右折。
国道114号線も、途中で通行止めだった。ここ(川俣町)まで北上しても、なおも通行止めなのである。いかに避難指示区域が広いかってことだ。
仕方なく少し戻り、右に入る道があったので行ってみると、そこが県道12号線に抜ける道だった。
”南”相馬って・・・
県道12号線には通行止めはなく、一気に南相馬市までたどり着く。
オレがガキの頃は「原町市」だった辺りか。しかしなんで「南”相馬”」なんてアイデンティティに欠ける名称にしたんだろう?
そんな”元”原町市には思い入れはないので、相馬野馬追の馬が一般道をウンコしながらパカパカ歩いてるのにスルーして(写真撮っとけば良かった・・・)、県道120号線から、旧鹿島町(なんて町があったことは記憶から完全に消えていた)を通過した辺りで、やっと国道6号線に戻る。
ようやく松川浦へ
国道6号線に”通行止め”がなければ何てことはない距離を、延々と迂回し続けなければならない(今回のオレの場合は迂回しすぎだが)。
地元の人は、ホント困ってるだろう。事情が事情だけに難しいのはわかるが、もうちょっとなんとかならないのだろうか。
というわけで、朝7時半頃に出発してから延々と走り続けたのに、15時頃ようやく松川浦に到着。
松川浦漁港は、大工事中だった。
これはなんの施設だろう?
相馬松川浦大橋は、「ふくしまの窓から『相馬』*1」でライブ中継されている。
”港”がどの辺りだったかもわからない松川浦漁港に対して、相馬港は被害がほとんどなかったように見えた。それとも、急ピッチで修復工事を進めたのだろうか。
新地漁協の建物は、ようやく修復?改築?工事が始まったようだった。
松川浦周辺を見て回っても、ガキの頃のことは”往時茫々”として、何一つ思い出せなかった。
あの頃、毎年泊まってた旅館は、どの辺にあったんだろうか。
みんなで市場に行ったのは、果たしてあの松川浦漁港だったんだろうか。
一日中姉貴と遊んだ砂浜は、どの辺りだったんだろうか。
びしょ濡れ東北道
モヤついた気持ちのまま帰路につく。
国道115号線から同4号線に抜け、福島市内を通って福島西ICから東北道上り線へ。
夜の東北道ではまた雨に降られ、栃木辺りはドシャ降りだった。
ものの数十秒で、パンツ(下着の方ね)までびしょ濡れになった。
- 走行距離=839.4km