トヨタ博物館:欧米車編
Amazonでは、業者だか何だか知らないが、発売して半年しか経っていない本を“法外”な値段で売っているが・・・こんなヤツらが“買い占め”て、本当に所有したい人に行き渡らないなんて・・・なんとか増刷して欲しい。
ま、そんなことは置いといて、こんなモノを見物しながら東名をのんびり走り、東名・・・じゃなくて、そっからギュイーンと2kmちょっと延びている「名古屋瀬戸道路」の、「長久手I.C.」から当地へ向かう。
当該I.C.を降りてすぐ、左折して一般道に入り、最初の交差点を右折した所にドデカい施設がある。一般道からも「T」の赤い看板が見えるので、いくら方向音痴のオレでも、迷うことはない。
入口前で、ボンネットバスがお出迎え。
原節子・・・ってのは偶然? いや、運転手も有名人だったら、往年の大女優の名前を使ったって思うんだけど。
¥800(=JAF会員優待料金)払って受付をすませ入場すると、トヨタ初の量産車「トヨダ モデルAA」が鎮座。おねえさんのナマ解説を聞いた後、2階へ。・・・の前に、「豊田」のオーナメントを逆側から撮る。おねえさんに「ご注目ください」って言われたから、なんか正対して撮るのが恥ずかしかった。中二か。
2階は欧米車、3階は国産車が、それぞれ年代順に展示されている。
基本的に、展示されている全てのクルマを写真に収めた。
車名を各国語で表示しているプレートを無理やり収めようとしたため、「?」な構図が含まれているのはご愛嬌ということで。
ベンツ パテント モトール ヴァーゲン(1886, ドイツ)。どう見ても、まともに走るとは思えない。・・・が、「歴史を変えたテクノロジー:車|ディスカバリーチャンネル *1」によると、ベンツのかみさんがこのクルマで100kmものツーリングをしたとのこと。
道路なんて、舗装どころかまともに整備もされてないような時代に? ウソだろ?このフライホールを回して始動するとのこと。始動でさえ、かなりの重労働であっただろうに・・・
パナール ルヴァッソール B2(1901, フランス)。
ロールスロイス シルバーゴースト(1910, イギリス)。貧弱で簡素なモトール ヴァーゲンから20年余りで、こんなエンジンと、こんなにデカくて豪華なクルマが作られてたなんて、当時の欧米の産業力にはただ驚くばかり。
ベンツ ヴェロ(1894, ドイツ)。
スタンレー スチーマー モデルE2(1909, アメリカ)。その名のとおり、蒸気自動車。
ベイカー エレクトリック(1902, アメリカ)。電気自動車だし、なんかあんまりピンとこなかったので、写真もいい加減。「1回の充電で走れる距離は約80km」ってあるけど、ホントかね?
キャデラック モデルA(1902, アメリカ)。
スタッツ ベアキャット シリーズF(1914, アメリカ)。ウェイン・カリーニの番組*2にちょいちょい出てくることで有名なブランド/メーカー(※オレの中で)。このハンドルポストに付いてる手鏡みたいな風防は、果たして役に立つんだろうか。
イスパノスイザ アルフォンソXIII(1912, スペイン)。「史上初のスポーツカー」の称号どおり、微妙に後ろ上がりのショルダーライン(?)が美しい。
ここからは吹き抜けを挟んで建物の反対側。1920年代以降のクルマたち。
エセックス コーチ(1923, アメリカ)。これ以前のクルマに比べて、ぐっと“ハコ”になってきて現代のクルマに近づいてきたと感じる。車両データを見ると、ほぼ「5ナンバー」サイズ。
プジョー ベベ(1913, フランス)。こっちは「軽規格」。・・・って、これは1920年代以前だな。ま、こっち側に置いてあった。
ブガッティ タイプ35B(1926, フランス)。手前のは、子供用の電動カー。昔も今も金持ちは贅沢だ。ま、オレはコレをここに並べて置く必要はないと思うけど。“クルマ”じゃねえし。
ベントレー 4 1/2リットル(1930, イギリス)。
アルファロメオ 6C1750 グランスポルト(1930, イタリア)。テールラインが美しい。
オースチン セブン "チャミー" (1924, イギリス)。
フォード モデルA(1928, アメリカ)
ミネルバ 30CV タイプAC(1925, ベルギー)。
デイムラー タイプ45(1920, イギリス)。
モーガン エアロ(1922, イギリス)。セミに似てる。
フロアの中央に鎮座。場所を取らないからここに置いてあるんだとは思うが、“センター”にはもっとふさわしいクルマがあるのでは。
デューセンバーグ モデルJ (1929, アメリカ)。
イスパノスイザ 32CV H6b(1928, フランス)。
シートと内装はヘビ革? とにかくこのシートの位置、後ろの人はジャマだよね?
シボレー マスター シリーズDA (1934, アメリカ)。
デ ソート エアフロー シリーズSE(1934, アメリカ)。 佐藤浩市主演のドラマ*3でフツーに走ってた実車だろう(こんなクルマの個体がそうそうあるとは思えないので)。ここに置いてあるクルマのほとんどは、完動車なんだろうか。
シトロエン 11B(1937, フランス)。 このグリルのラインだけで「シトロエン」ってわかるんだから、ブランドってのは偉大だ。
リンカーン ゼファ シリーズHB (1937, アメリカ)。時代は流線型。
キャデラック シリーズ 60スペシャル(1938, アメリカ)。形が全く“刺さんなかった”ので写真をちょっと撮っただけでスルーしたが、後で確認したら車格は立派だし、なにより「現代の3ボックスセダンの原型となった」とある。もっとちゃんと見とけば良かった。
フォルクスワーゲン 38 プロトタイプ (1938, ドイツ)。 イメージの中のビートルより、少し小さい感じ。
ブガッティ タイプ57C(1938, フランス)。
フォード モデルGPW "ジープ"(1943, アメリカ)。
チシタリア 202クーペ (1947, イタリア)。「ピニン・ファリーナによる美しいスタイル」って・・・これ、美しいか?
ランチア アストゥーラ ティーポ233C(1936, イタリア)。 時代が前後するが、この順に並んでたので、そのまま掲載。横のメルセデスが入らないように撮ろうとしたら、後ろ切れちゃってた・・・この日、ここで見た中で一番美しいと思ったのが、このクルマのリア。これもピニン・ファリーナらしいが、チシタリアと違ってこれは本当に美しい。ここは周りをロープで囲ったりしていないので、すぐ近くでこんな写真を撮ることができる。・・・ってことを、かみさんに言われて気づいた。確かに、粋な博物館だ。
メルセデスベンツ 500K(1935, ドイツ)。 ツートンカラーが美しい。
コード フロントドライブ モデル812(1937, アメリカ)。無意味にリトラクタブル。こういう発想があっただけでスゴいけど。奇をてらっただけのフロントに比べて、リアはフツーにキレイなライン。
ドラージュ タイプD8-120(1939, フランス)。これも横のコードを入れないように・・・と思ったら、また後ろ切れちゃってた。オレのスキル不足はともかく、やっぱこういうクルマは“ひとり舞台”に独立して置いて欲しい(CGTVや他の人のブログを見ても、過去には広い所に置いてあった時期もあったようだし)。フクロウに似てる。サイドの流麗さに比べるとフロントは・・・(以下略)
パッカード トゥエルヴ "ルーズヴェルト専用車"(1939, アメリカ)。ルーズベルトが乗ってたクルマが置いてあるなんて、さすが世界のトヨタ?
ロールスロイス 40/50HP ファンタムIII (1937, イギリス)。
キャデラック シリーズ 60スペシャル(1948, アメリカ)。
タッカー’48(1948, アメリカ)。一番見たかったクルマ。デカいのは知ってたけど、想像してた以上にデカかった。この時代にこれだけのモノが作れても、成功できないなんて・・・“システム”に抗うのは難しい。
シトロエン 2CV タイプA(1953, フランス)。 この色も“らしい”っちゃらしいけど、ここに置く分にはちょっと地味すぎでは?
ジャガー XK120(1951, イギリス)。
ポルシェ 356 クーペ(1951, ドイツ)。 ジェームス・ディーン。・・・を連想したが、彼が乗ってたのはオープン(スピードスター)だった。
シボレー コルベット(1953, アメリカ)。 いまいち。マイナーチェンジ後の4灯のヤツか、2代目(スプリット・ウィンドウのヤツ)を置いて欲しかった。
モーリス ミニ マイナー(1959, イギリス)。 このビミョーな(昭和40年代の「クーラー」の吹出口みたいな)グリルはオリジナル?
フォード サンダーバード(1955, アメリカ)。 隣のベンツに食われ気味。
メルセデスベンツ 300SL クーペ(1955, ドイツ)。 石原裕次郎。期待して内装見たら、意外にショボくて、かつ薄汚れてて、「え?」って感じ。やっぱり、赤いレザーのヤツにして欲しかった。
オースチン ヒーレー スプライト(1958, イギリス)。 カニ目。まんまか。
フォード マスタング(1964, アメリカ)。 スティーブ・マックィーン in ブリット。 山崎努 in スローなブギにしてくれ。スーパーカーブーム世代(笑)には、やっぱこの型は「ムスタング」の方がしっくりくる。
シトロエン DS19 (1958, フランス)。 リア側から撮ってなかった。ルーフのすぐ下に付いたウインカーがカッコいいのに。オレのバカ。
ジャガー Eタイプ "ロードスター"(1965, イギリス)。 ただただ、美しい。このトランクは、どれぐらい深い(ってか“浅い”)んだろうか。
アルファロメオ 1300GT ジュニア(1968, イタリア)。 ボンネット空いてるよ?って思ったら、こういうデザインだった。
キャデラック エルドラド ビアリッツ(1959, アメリカ)。ムダの極致。すね顔。かみさんが「こっちが前みたいだよね?」って言ってた。確かにこのデザインのコンセプトを知らない人には、こういうディテールはわからないのかもしれない。シートバックにポケットがあったりして、意外に“実用的”。
・・・展示されてた外国車は以上。
キャデラックの“アホさ加減(※褒め言葉)”に圧倒されて現地では気づかなかったが、写真見てて「ん?」と思ったのは、いわゆる「スーパーカー」がなかったこと。
やっぱりスーパーカーブーム世代(笑)としては、・・・数え上げればキリがないんだけど・・・せめて、ランボルギーニ・ミウラ/カウンタック、フェラーリ・デイトナ/512BB辺りは置いて欲しい。
お高いだろうけど、置く価値・意義はじゅうぶんあるはずだ。
*1:http://japan.discovery.com/episode/index.php?eid1=921155&eid2=000000
*2:クラシックカー・コレクション | ディスカバリーチャンネル
*3:LEADERS リーダーズ/TBS系列で2014年3月に放送 http://www.tbs.co.jp/LEADERS2014/