ツー
なんだよ”ツー”って(笑)。
バイク乗りにはすっかり定着した感がある”ツー”だが、なんか響きがバカっぽいから好きじゃない。
「なんでも縮めるのは日本人の悪い癖です」
サマータイム・ブルース by 忌野清志郎さん
いや、略語が悪いってわけじゃなくて。
ブログにしろメールにしろ「略語を一切使わずに書く」なんてできないし。
でも、“語感”って大事じゃん?
それにしても、「原発事故なんて日本じゃ起きっこない」と誰もが信じてた当時から”現在”を予見して、誰もが憚ることを堂々と主張した。
清志郎さんは、ホント偉大だよ・・・って関係ないか。
夏の終わり
出張期間中は、ウチに戻ってもどこかに出かける気になれず、ダラダラ~ゴロゴロ~。
週末は雨が多かったとは言え、その気になれば出かけられた時もあった。
気づけば、もう8月も終わり。バイク乗れなくなっちゃうよ・・・
というわけで、「今週末は絶対に乗る」と心に決める。
が、8月30日(土)、朝6時に起きたらけっこうな風雨。8時頃には止んだのだが、いったん下がったテンションは戻らず。
というわけでというわけで、明けて日曜日。
3ヶ月(!)振りに跨がって行く先は、今年初の墓参り。
おじいさんの朝
東北道をひた走り、いつもの白河中央スマートICで降りて、いつもの建材屋さんの駐車場で勝手に一休み。
孫二人と”虫とり”に行ってた帰りか、おじいさんが話し掛けてくれた。
「猪苗代に行ぐのがい?」 ←イントネーションが文字で表せないのが歯がゆい
耳慣れた、懐かしい方言が心地いい。
夏の朝、いっしょに虫とり。都会では決して見られない光景だ。
おじいさんも、孫も、幸せだよね。
ウェラブルカメラ
国道294号線を北上し、6月に入手して死蔵してたウェアラブルカメラ(Panasonic HX-A500)をテストしつつ、これまたいつもの「道の駅:季の里天栄」でトイレ休憩。
キレイな色のビートルは、風景に溶け込む。優れたデザインは、何十年経っても色褪せない。
ウェラブルカメラに気を取られ、左折すべきところを直進してしまう。
気づいたら須賀川方面へ向かってた。
適当な所で左折したら、エラい山道・狭い道・グネグネ道(県道67号線/笠ケ森山)へ。
ここ最近の悪天候のせいなのか(この辺の天気がどうだったかは知らないけど)、葉っぱや枝が路面に散乱してて、とてもまともに走れる状態じゃなかったが、「こりゃ動画としてはおもしれえわ」と思って撮影したのに、勝手に録画が止まってて何も撮れてなかった。
・・・がっかり。
振動に弱いのか、SDカードが安物だからなのか。
原因不明だが、何度か勝手に録画が止まった。
・・・うーーん。
山を越えて、ほっと一息。
10本以上動画を撮ったんだが、この地点から撮ったヤツが、ほぼ唯一まともに道路や景色が映ってた。
大枚4,000円も払って入手したPanasonicのウェラブルカメラ用のマルチベルト(VW-MBA100-K)ってヤツを使ったんだが、カメラ部分がすぐ下にズレちゃって、ほとんどバイクしか映ってねえでやんの。
この、肩にちょこんと乗っかったカメラ部分が、おとなしくそこに鎮座してくれないのだ。
ヘルメットかぶってるから、一番安定しそうなヘッドマウントは使えないし、マルチマウントはヘルメットに両面テープで付けるのがイヤだし、バイク本体に固定すると離れた時に心配だし、そもそも固定したんじゃ面白くないし、これだと本体もいっしょにバッグにしまえる(=隠せる)から、一番便利そうだったんだが。
・・・うーーん・・・
このマルチベルトってヤツは、リュックの肩紐にも装着できるようになってて、それだとズレなさそうなんだけど、そのためだけにリュック背負うのもイヤだし。
あとは、ベルクロかなんかでジャケットにくっつけるしかないかなあ・・・
余談だが、今回のツーリング中、ヘルメットの“頭頂部”にカメラ付けてるヤツを二人見た。
リアクション芸人みたいで、あれはちょっと恥ずかしいわ・・・
ザ・会津・イン・サマー
そんなわけで、やってまいりました、会津盆地。
「ザ・会津」な田圃の風景。この道は、高校に通うためにチャリンコで通った道。
あれからもう30年もの時が流れた。
拡張によって風景を一変させてしまった道路を通って、会津坂下町内へ。
おふくろさんが働いてた営林署があったこの辺も、どこに何があったか思い出せない程にすっかり変わってしまった。
お墓
そして、墓参り。
ガキの頃からある生協で、萎れた花を買ってきて供えた。
お盆の頃だろうか、誰かが供えた花が、まだキレイに咲いていた。40年も前に、まだ30代で、先祖の墓石もまとめてこれだけ立派な墓を作った親父には、やっぱり到底かなわない。
オレ、もうすぐ50だけど、墓なんて買えないもの。
本堂で法事をやってたんで、本堂から丸見えの、いつも駐めてる奥のお地蔵さんの横はやめてクルマ用の駐車場に駐めてたら、法事が終わって出てきた爺さん婆さんに、バイクの件で次々に話し掛けられたので、そそくさと退散。
杉部落から会津坂下の町を眺めた後、
いつもの国道49号線で新潟方面へ。
日本海へ
只見川を渡り、
去年、クラッチがぶっ壊れた五泉市の”想い出”の地点も無事にスルーして、日本海に向かう。
日が傾きかけた頃、ようやく海が見える。
日本海沿いを気持ち良く流してたら、
途中、黒のキューブが側壁に突っ込んでた。他のクルマやバイクはなかったので単独事故っぽかったが、何をどうしたら、こんな突っ込み方をするんだろうか。
帰りの関越でも、「なんであんな運転すんのかな~」なんて思いながら追越車線を左端から冷ややかに見てたら、3台が絡む追突事故(発生直後)に遭遇したし、アホな運転するヤツがホント多いわ。
寒い夏
富山まで行きたかったが、雲行きも怪しく、
あんまり帰りが遅いと、次の日(月曜日)ご老体にはキツイので、最後に柏崎の海を眺めて、17時頃、帰路に着く。
湯沢あたりで、雨が降り出し、メッシュジャケットでは”寒さ”に耐えられなくなる。
たまらず、これまた6月に入手して死蔵していたRSタイチの防水インナージャケットを着込む。
まだ8月なのに。
「お、あったけえな」
なんて、着てしばらくは快適だったが、より一層寒さが増してきて、今度は長年ご愛用のユニクロウルトラライトダウンをさらに着込む。
まだ8月なのに。
雨も、新潟県内はまだ霧雨だったが、群馬に入ったあたりから”雨粒”になる。
赤城PAはトイレと喫煙スペース以外は屋根付きの場所がないため、タバコも吸わないのに喫煙スペースで一休み。
渋川伊香保IC辺りで一瞬だけ本降りだったが、運がいいことにそれほど濡れることもなく、先述の事故現場の手前以外は渋滞もなく、順調に練馬ICで下道に降りる。
三軒寺交差点
ここ三軒寺交差点の近くに住んでた20代の頃は、いろんなことがあった。
もう随分、遠い昔の話だ。
もう随分、時が流れた。
それでも、街は変わったようで、何も変わっていない。
私自身も、変わったようで、何も変わっていない。
いつもと同じツー
・・・というわけで、「ブログ用になんか食おう」なんて考えてたこともすっかり忘れ、墓参り以外は、またいつものようにただひたすら走り続けただけだった。
特に目新しい景色もなく、日本海もバイクで初めて来た時のような感動もなく、「楽しい」と思う瞬間もほとんどなく・・・
たまにしか乗らないと体の節々も痛くなるし、帰りの夜の高速道路に至っては修行のようにツラいし・・・
それでも、家でゴロゴロしてるよりは、遙かに得るものがある。
何かに気づき、何かを省みることができる。
自分の内面に、蓄積されるものがある(疲労だけじゃなくてね)。
私のように、取るに足らない、ちっぽけな人間でも。
やはり、億劫がらずに、出かけよう。
また、バイクに跨がって。
- 走行距離=835.4km
- 平均燃費=19.5km/L