三重~和歌山ツーリング:2日目(10/11):1

帰宅してから既に3日が経ち、旅の高揚感もすっかり薄れてしまったが、ヘコタレずに2日目のことを書く。 



 

ロケーションは最高なのに

ぜんぜん熟睡できず(まだ暗いうちに4度ほど目が覚めた)、出かけるまでにグダグダ時間がかかってしまった。どうも「ソバ殻の枕」ってのは、私のゼッペキなアタマにフィットしない。

ぼやぁ~んとしたアタマのまま(ま、それがデフォルトなんだけど)、朝7時半頃「ビジネスホテル七里ヶ浜」を後にする・・・f:id:ToshUeno:20151011073117j:plain前に、駐車場にクルマを置いて、すぐ近くにある海を見に行く。

先が見えないほど真っ直ぐにつづく道路(国道42号)を渡り、f:id:ToshUeno:20151011073158j:plain

うっそうと生い茂る防風林の隙間に小さく切られた小径を抜けると・・・f:id:ToshUeno:20151011073240j:plain

そこに、大海原が広がっている。f:id:ToshUeno:20151011073900j:plain
(晴れていれば最高だっただろうが、もう天気のことは言うまい)f:id:ToshUeno:20151011073536j:plain

ホテルから海まで、3分とかからない。

こんなステキなロケーションなのに、「あそこはちょっとなあ・・・」と宿泊客に思わせてしまうのは、本当にもったいない。

私はもう、二度と利用することはないだろうが、施設のショボさはやむを得ないにしても、もっと「室内をキレイに保つこと」に神経を使った方がいいと思う。エアコンのリモコンなんて、びっしり手垢とホコリがこびり付いていて、触るのさえためらった(暑くも寒くもない時季で助かった)。

ちなみに、こういうことは楽天トラベルの「お客さまの声」とかに書けばいいのだろうが、2年前、高知のホテルで本当に不愉快なことがあってそれを書いたら、一旦は掲載されたのだが、程なくして「検閲」によって削除されたので、それ以来書くのをやめた。まあ多少過激なこと *1 を書いたには違いないのだが、私にとってはそれほどの出来事だったということだ。

施設側の都合で、顧客の声を隠蔽してしまうようなクチコミサイトには、何かを書く意味も、ひいては存在価値さえも無い。

 

名勝「鬼ヶ城」を知る

そのネーミングはともかく、この土地に来て初めて知った「鬼ヶ城」は行ってみたら意外におもしろかったので、「速報版」でつい写真を多めに掲載してしまった。 

なんとか「速報版」とは別の写真を載せつつ、違う視点で書いてみよう。

「一部」通行止めではない

駐車場から遊歩道に入る手前に、こんな看板がある。f:id:ToshUeno:20151011080824j:plain
平成27年っていつ?ああ、今年か。なんでお役所ってのは、和暦にこだわるのだろう。わかりにくいっつの。

まあそんなことはともかく、幸か不幸か、「一部」ではなく、遊歩道の「大半」は「通行止め」になっていた。

  • 幸 =ここのすべてを見ると時間がかかるが、その時間が短縮できる
  • 不幸=ここの貴重な景色が、一部しか見られない

上の写真の略地図をよく見てもらえばわかるが、「え?!これで終わり?!」ってところまでしか、行くことができない(※2015年10月現在)。

「熊野の鬼ヶ城」とは 

私はこの国に生まれて、かれこれ48年と4ヶ月になるが、この辺の地域のことはよく知らないし、この天然記念物に至っては、まったく知らなかった。

そんな無知な人間にとって非常にわかりやすい説明が、この石碑に書いてある。
f:id:ToshUeno:20151011081011j:plain

 

鬼ヶ城は石英粗面岩からなる岬の崖が一段の高さ二~四メートルの六段からなる階段状をなし、数回にわたる急激な地盤の隆起のあとを残している。

各段毎に波蝕洞窟があり洞窟はいずれも入口の上端が鋭くとがり天井部には蜂の巣状の風蝕痕があり、床面は板のように平らな棚となっている。

〔中略〕土地の隆起と海蝕の現象を示す著しいものとして学術上価値が高い。 

- 天然記念物および名勝 熊野の鬼ヶ城 附 獅子巌

岩に掘られたトンネルを抜けると・・・f:id:ToshUeno:20151011081418j:plain

「千畳敷」と呼ばれる、巨大かつ開放的な「波蝕洞窟」がある。f:id:ToshUeno:20151011081526j:plain
上述の引用文中にある「蜂の巣状の風蝕痕」。f:id:ToshUeno:20151011082311j:plain
同じく「板のように平らな棚」である床面。f:id:ToshUeno:20151011081541j:plain

「千畳敷」遠景。f:id:ToshUeno:20151011082829j:plainちなみに、この▲写真を撮った位置に来る途中(「奥の木戸」と呼ばれる辺り)が、かなり急な岩場となっており、かみさんは「コワイ」と言って来ることができなかった。ほとんどの人が、「千畳敷」で引き返すらしい。

で、冒頭の立て看板のとおり、「猿戻り」と呼ばれる所から先へは、「通行禁止」となっている(※2015年10月現在)。f:id:ToshUeno:20151011082605j:plain

まあでも、ここから先は「え?!コレ歩くの?!」って感じの、急峻かつ狭隘な岩場である(鉄柵の位置に注目)。f:id:ToshUeno:20151011082614j:plain

このように、もともとが危険な場所なのだから「自己責任」で通行を許可しても良いと思うのだが、今日日は何か起きると「なんで通行を許可したんだ!」なんていうヤカラが多いので、そういった面倒を避けているのだろう。

というわけで、ここから先はコチラ▼のサイトでお楽しみください・・・
世界遺産 鬼ケ城(おにがじょう・三重県熊野市)
(私のなんかより、よほど写真もキレイだし)。

改めてこの▲サイトを見ていたら、ここから先の風景を見てみたくなった。今後、「通行禁止」が解除されることがあるのなら、また行ってみようかしら。

命がけフィッシング

本題とは外れるが、急な岩場の端っこで釣りをされている方が、数名いらっしゃった。f:id:ToshUeno:20151011083139j:plain

大きなお世話だが、こんなところで釣りしてて、急な高波とか来たらどうするんだろうか。f:id:ToshUeno:20151011081656j:plain
「釣りとは、命がけでやるものだ」ということを、初めて知った。 

一大観光スポット

私たちが遊歩道に入ったのが午前8時を少しまわった頃で、先客はまだ3人しかいなかった。

上述のとおり、途中で通行止めだったので30分ほどで戻ってきたのだが、観光スポットよろしく、既にぞくぞくと人が集まってきており、さらに観光バスが1台やって来て、ひっそりと静かだった一帯が途端に賑わいだしていた。

鬼ヶ城センター(笑)」はまだ営業前だというのに。f:id:ToshUeno:20151011083606j:plain

松江城に行ったときもそうだったが、

やはりこういう場所は、朝早い時間に来て、さっさと帰るに限る。

(つづく)

 

*1:「淘汰」という言葉を使いました